コラムCOLUMN
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BGMでの快適なオフィス環境作り
従業員一人ひとりの業務効率の良し悪しは、会社の業績をも左右する大事なことです。ただし、従業員のスタンスやポテンシャル・強みは異なるため、従業員の力量や仕事の質を一様にすることはできません。無理やり統一しようとすると、誰かしらが会社に不満をもつ可能性が高くなります。
会社が従業員の業務効率をサポートするためにできることの一つとして、オフィス環境改善があげられます。
オフィス環境を整えることで、従業員が集中して仕事に取り組めるように促すことができます。
今回は、記憶力アップを計る方法についてご紹介します。
社員一人ひとりに周知するとともに、ぜひオフィス環境の見直しの参考にしてみてください。
記憶力は仕事を効率的に進めるためにとても大切な要素です。タスク漏れの心配が少なくなり、多くの情報を吸収することができます。記憶力の良さは、できる社員にみられる特徴のひとつといっても過言ではないでしょう。
記憶力にコンプレックスを持っている方の中には、「記憶力はもって生まれたもの」と思っている人がいるかもしれませんが、実はそうではありません。記憶力をアップするための工夫ひとつで、記憶できるキャパシティは広がります。
まずは、記憶力を低下させてしまう原因について知っておきましょう。
・原因①睡眠不足
睡眠は、脳による記憶の定着を促すために重要な行動です。睡眠時間をしっかりと確保することが記憶維持につながります。とくに深い睡眠状態であるノンレム睡眠のとき、海馬から大脳皮質へ情報が送られて長期記憶として定着されると考えられています。
実際、米国で120人の高校生を対象にして行われた睡眠時間と成績の関係を明らかにする研究では、睡眠時間をしっかり確保した生徒のほうが睡眠時間を削って勉強した生徒よりも成績が良いという結果が出ています。通常は最低7~8時間の睡眠が必要であるといわれており、睡眠時間を確保するだけでも脳内で記憶が整理され、記憶の維持につながります。
・原因②ストレス
ストレスを感じると、記憶力低下につながる場合があります。強いストレスを受けた脳内では、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾールというホルモンが大量に分泌されます。脳内の記憶に関わる部分「海馬」に影響を与え、記憶力の良し悪しに関わるといわれています。ストレス社会ともいわれる現代において全くストレスレスな状態にすることは難しいですが、美味しいものを食べたり、入浴したり、睡眠をたっぷりとるなど生活の中でいかにリフレッシュできるかがカギです。
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記憶力を上げるためには、生活習慣を整え、できるかぎりストレスの要因になりうるものを排除することが1つ目のポイントです。従業員一人ひとりに目を向け、残業をしすぎていないか、最近ぼーとしていることが多くないか、会社での人間関係は良好かなどについて敏感になる必要があります。従業員全員がお互いに目を向けあうことで、少しの変化にも気づくことが可能です。社員への意識付けをすることが重要なことといえます。
2つ目のポイントは、オフィス環境を整えることです。書類だらけの机の上や山積みにされた参考資料などは、脳へのプレッシャーになったり、モチベーション低下のきっかけになってしまいます。机周りを整理整頓するだけでも気持ちがすっきりし、落ち着いて仕事に取り組むことができます。
記憶力をさらに高めるために、従業員一人ひとりが仕事をする時や生活習慣を送る際に工夫すべき点があります。社員全員に周知することによって、全体の業務効率アップを計ることができます。
ぜひ次の3点を押さえた取り組みを社員のみなさんに共有してみてください。
・音楽を活用する
音楽には心身をリラックスさせる効果があるということは以前から研究によって明らかにされていますが、昨今、集中力アップにも効果があるという結果が、2007年に米国スタンフォード大学で実施された研究で発表されています。研究結果では、メロディや音の変化を感知することで脳内の状況を変え、自然に周囲環境への集中力を高めてくれると考えられています。
また、集中力アップに伴って記憶力アップにも効果的との見方が有力視されています。実際にジョンズ・ホプキンス大学の研究者が、音楽は情報の維持にも効果が高いと提唱。学習中に音楽を流すことによって身体的・感情的に情報への関心が高まり、音楽的要素が学習内容を思い出すきっかけになると説明しています。このように、音楽を効果的に取り入れることで集中力と記憶力を引き出すことができます。
・何度も反復する
記憶力をアップさせるために、反復は欠かせません。ほとんどの人が得た情報をその場限りで全て記憶しておくことはできないでしょう。とにかく何度も繰り返し書いたり、声に出したりすることが重要です。
学生の頃、授業で習ったことを何度もノートに書いたり声に出して読んだりしていたという方は多いでしょう。社会人として働くうえで、記憶力の向上にはこうした努力が必要不可欠です。反復することで脳に刺激が与えられ、記憶の定着につながります。
・記憶力アップをサポートする食べ物・飲み物を摂る
普段から意識的に食べ物や飲み物に気をつけることで、記憶の定着をサポートすることができます。
*チョコレート
脳の血行を促進し、脳機能の活発化に効果が高いといわれています。
*カレー
カレーに使用されているスパイスに含まれるクルクミンという物質が記憶力の向上や集中力アップにつながるといわれています。
*納豆
記憶力や集中力アップに効果が高いといわれるレシチンが含まれています。
*コーヒー
コーヒーに含まれるカフェインには、脳の海馬を刺激して記憶力向上を助ける働きがあります。
*緑茶
コーヒー同様カフェインが含まれており、脳を活性化する抗酸化物質も豊富です。
記憶力は、その人が本来持ち合わせているものではありません。従業員本人の意識や周りの環境次第で、記憶力を向上することも逆に記憶力が低下することもあります。
記憶力を高めるためには、いかに脳を活性化させられるかが鍵をにぎります。
従業員の意識だけに任せていては、作業効率に差がでてしまいます。企業が従業員全体の記憶力の底上げをするためにできること、それはオフィス環境を整えることです。オフィス全体での取り組みは、従業員全体に良い影響を与えることができます。
音楽には先述したとおり、情報を整理したり集中力をあげたりといった効果があります。オフィスBGMを必要な場所に導入することで、より高い効果を得ることができます。音楽には他にも、リラックス効果を得られる感情誘導効果や会社内のイメージアップにつながるイメージ誘導効果、そして会議室の声漏れを防止するマスキング効果などがあります。目的やシーンに応じてオフィスBGMを導入することで、音楽が持つ力を最大限に活用することができるでしょう。
業務を効率的にこなすために、記憶力はとても重要な要素です。従業員の意識向上はもちろん、会社全体で社員全員の記憶力アップを計る取り組みを行うことも大切といえます。
記憶力を高めるポイントについて全社共有するとともに、オフィス環境を整えるのがおすすめです。オフィス環境を変えることで、従業員が集中して働きやすい環境づくりができます。ぜひ今一度オフィス環境を見直してみてください。
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