コラムCOLUMN
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BGMでの快適なオフィス環境作り
仕事やプライベートにおいて、耳にしただけで不快になる音があります。例えば、人によっては黒板に爪を立ててひっかく音を想像しただけで、鳥肌が立つこともあります。これら、人を不快にする音には特徴があるのです。今回は人を不快にさせる代表的な音の種類とその特徴、さらには人を心地よくする音を紹介します。
人には不快と感じる音があります。実際に特定の音に不快感や恐怖心、怒りを抱く「ミソフォニア」(音嫌悪症)という症状もあるほどです。
・舌打ちの音
舌打ちの音は人を不快にさせます。もちろん、舌打ちされた人も不快にしますが、それを聞いている他人も不快にします。
それがオフィス内だとしたら、なおさらのこと。舌打ちされた本人は、萎縮してしまい、業務の進捗は滞ってしまいます。
さらにそれを聞いている他の従業員も、舌打ちした人に質問や相談をしづらくなってしまいます。
・金属同士が擦れる音
フォークでグラスを擦る音のように、金属同士が擦れる音も人を不快にします。これと同様に、黒板を擦る音も人を不快にしてしまいます。
これらの音の周波数は2,000?5,000Hzの範囲であることが、英国のニューカッスル大学の博士らの発表で明らかになりました。[注1]
[注1]Wired for sound: Enraging noises caused by brain connection overdrive
https://www.ncl.ac.uk/press/articles/archive/2017/02/misophonia/
・咀嚼音
人が食事をするときに発生する咀嚼音も、聞く人によっては不快感を感じます。音を立てずに食事をするのがマナーですが、食べ物によってはどうしても音がたってしまうものもあり、他人を無意識のうちに不快にしてしまっている可能性があります。
・タイピング音
人がキーボードを打つタイピング音も、不快に感じる人もいます。特に力強くキーボードを叩く音の場合、威圧的に感じてしまい、それをストレスに感じてしまうことも考えられます。
・他人同士の喧嘩や口論
他人同士の喧嘩や口論も、耳にした人を不快にさせます。この喧嘩や口論は、大声でなくとも、不快なもの。さらに他人を叱責する会話も、叱責されている本人だけでなく、周囲にいる人を巻き込んで不快にしてしまいます。
人が耳にして不快と感じる音と、心地よいと感じる音の違いは、「音色」「高さ」「大きさ」の3つから分類できます。
・心地よい音は音色が規則的で不快な音は不規則
音色は以下の3つの型にわけられます。
*規則型 同じ波形が周期的に繰り返す
*不規則型 波形に規則性がない
*混合型 時間の経過とともに不規則型から規則型に変わる
上記の型のなかで、人が心地よいと感じる音は、規則性がある「規則型」に、不快だと感じる音は「不規則型」に分類されます。
・不快な音は音の高さが両極端
音の高さに関しては、不快な音は高すぎる場合か、低すぎる場合に分類できます。
例えばバイクをふかす音や工事中の音は低すぎる音として、黒板を爪でひっかく音や救急車のサイレン音は高すぎる音の例として挙げられます。
・不快な音ほど大きくなる
音の大きさは、不快な音ほど大きく感じる傾向にあります。これは単純な話で、「うるさい」と不快に感じるという事は気になってしまっているということです。聞きたくないのに聞こえる音は大きく感じてしまうのです。
オフィスにBGMという発想を。オフィスにBGMを流すだけでポジティブな効果がたくさん!
オフィスには「オフィス専用」のBGM、ぜひ試してみませんか?
人が心地よいと感じる音は、音の波形に規則性があり、過度に高音 / 低音でもない、大きすぎないという点が挙げられます。
例えば、川のせせらぎや小鳥のさえずりといった、自然の音は人に心地よさを与えます。これは、川のせせらぎの音や、小鳥のさえずりには、「1/fゆらぎ」という特性が含まれているからです。
「1/fゆらぎ」は人がリラックスしている時に発生するα波の分泌を促進するため、自律神経のバランスが整い、耳にすることで、心地よいと感じるのです。
オフィスBGMとして音楽を流すときは、耳にした人が心地よいと感じる音楽を流しましょう。そうすることで、業務の進捗が捗ったり、効率性が上がったりというメリットが生まれます。
・自然の音を取り込んだアンビエントやサウンドスケープ
自然の音を取り入れたジャンルとして、アンビエントやサウンドスケープが挙げられます。これらであれば、人が聴いて心地よいと思う「1/fゆらぎ」を含んだ音が入っており、オフィスBGMとして使用すればリラックスした状態で、業務を進められます。
・モーツァルトやバッハといったクラシック
クラシック音楽のなかにも「1/fゆらぎ」を含む楽曲はあります。その最たる例がモーツァルトです。モーツァルトが手がけた楽曲を綿密かつ音楽的なロジックに基づいて構築されています。この構成が、快感や多幸感を覚えた時にj放出されるドーパミンの分泌を促すと言われています。
また、バッハに代表されるバロック音楽もオフィスBGMに適しています。バロック音楽は、通奏低音という独自の和音進行を用いており、荘厳かつ流麗な雰囲気を醸し出します。
一方、オフィスBGMに適していない音楽もあります。これらの音楽は、人を不快にさせるわけではありませんが、社員のモチベーションやメンタルヘルス維持を目的としたオフィスBGMには適していないといえます。
・パンクやハードロックは集中力を欠く可能性が
ロックのなかでも、パンクやハードロックなどは、オフィスBGMとしては適していません。攻撃的な音も多いうえに、ビートも性急で、仕事への集中力が削がれてしまいます。
・サックスががなり立てるフリージャズなど
ジャズはオフィスBGMに適していないわけではありませんが、ジャズのなかでも、即興性が高いフリージャズはオフィスBGMとしてはおすすめできません。フリージャズの場合、がなりたてるようにサックスが鳴る「フリーキー・トーン」が含まれていることもあるため、人によっては五月蝿く、不快と感じてしまいます。またメロディラインも判然としない点も不快と感じてしまう要因といえます。
・プログレッシブロックは変拍子で仕事のリズムが乱れる
仕事は、おのおのが自身のリズムをもって、ペース配分しながら進めています。そのため、オフィスBGMにも多少のリズムが必要。その点、プログレッシブロックの場合、変拍子を取り入れるなど、楽曲内でのリズム展開が多くあり、業務を一定のリズムで進めるというのが難しくなってしまいます。
オフィスBGMをかけることで、咀嚼音やキーボードを打つ音などを打ち消せます。これは音楽にマスキング効果があるからです。マスキング効果とは、ある特定の周波数を発生させて、同じ周波数の音をけすという方法です。
オフィスBGMをかけることで、音楽が不快な音を相殺して、ストレスから解放されるというメリットがあります。
・従業員のストレスをオフィスBGMで軽減して働きやすい職場を作る
従業員のストレスは、オフィスBGMを活用することで軽減できます。社内での口論や叱責の音、外から聞こえる不快な音などを、オフィスBGMで緩和させ、働きやすい職場を作りあげましょう。
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