コラムCOLUMN
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BGMでの快適なオフィス環境作り
カフェで仕事をしている時の方が、オフィスで仕事している時よりも捗る、という経験をしたことある人も多いかと思います。
この現象にはしっかりとした理由があります。
今回はなぜカフェでの作業が捗るか、それをふまえてオフィスでの作業を効率化する方法を紹介します。
仕事を進めるうえで大切な周囲の環境ですが、これは無音が最適というわけではありません。例えば、カフェやファミリーレストンといった、人がいて店内が多少賑わっているほうが、仕事が捗ったという経験をした人も多くいます。 この理由は、周囲の音にあります。
うるさいと感じるわけではなく、程よい雑音が人の集中力を高めるのです。
カフェで作業が捗る理由である、多少の雑音。これを「ホワイトノイズ」と呼びます。
ホワイトノイズがない状態で仕事をしようとすると、時計の音や、キーボードを叩く音、咳払いなど、突発的に音が発生することで、集中力が途切れてしまいます。そのためホワイトノイズのような適度な雑音が必要になります。
適度な雑音とは、波長と強さが一定のもので、時計の針や咳払いといった集中力を削ぐ音へ意識させないための雑音にあたり、これがホワイトノイズです。
カフェでは、このホワイトノイズが発生しているために、普段なら気になる咀嚼音やグラスが置かれる音などが気にならなくなり、作業に没頭できるのです。
・ピンクノイズとの違いは音をかき消すかどうか
ホワイトノイズに似た言葉で、「ピンクノイズ」があります。両者の違いは、雑音をかき消すかどうかです。ホワイトノイズが雑音をかき消すのに対し、ピンクノイズは聴く人に心地よさを運んできます。これはピンクノイズに特有の音の揺らぎ「1/fゆらぎ」が含まれているためです。
「1/fゆらぎ」は、小鳥のさえずりや、小川のせせらぎなど、人が聞いて心地よいと感じる自然界の音に宿っている傾向にあります。
ホワイトノイズとピンクノイズ、両者はそれぞれ効果が異なるのです。
カフェで仕事の効率がアップするポイントをオフィスに落とし込んでみましょう。
こうすることで、オフィスにおける業務効率化が見込めます。
・ほどよい雑音があるため仕事の効率化が図れる
カフェには注文のオーダーや、他のテーブルでの会話、グラスが置かれる音など、さまざまな音が充満しています。これらの音が常時流れているため、突発的な音が発生しても、集中力を途切れずに進められます。
そのため、オフィスにおいても仕事の効率を向上させるのであれば、適度に音がする環境を作ることが望ましいといえます。
・カフェはずっと滞在しないからこそ集中できる
カフェにずっと滞在することはありません。いたとしても、コーヒー1杯を注文して、1?2時間ほどで退店する人が多いでしょう。そのため、限られた時間のなかで業務を進めるために、短時間で集中して力を発揮します。
ですが、オフィスには就業時間内は滞在していなければなりません。そのため、「この時間からこの時間までに集中的に業務をこなす」と決めるなどペース配分を意識しましょう。
オフィスにBGMという発想を。オフィスにBGMを流すだけでポジティブな効果がたくさん!
オフィスには「オフィス専用」のBGM、ぜひ試してみませんか?
オフィスには適度な音が必要です。そこで役に立つのが、オフィスBGMの導入です。ですが、なんでもかんでもかければいいというわけではないので、オフィスBGMを選びさいは、選曲に気をつけましょう。
・ホワイトノイズを発生させてオフィス内の雑音を気にならなくする
オフィスBGMを導入すれば、音楽がホワイトノイズとなり、オフィス内の雑音が気にならなくなるというメリットがあります。そのため集中力もあがり、仕事を効率的に進められるようになります。
BGMとして流す音楽は、パンクやハードコアといった激しいジャンルや、過度にBPMが早い、トランスやテクノ、ドラムンベースなどは避けるようにしましょう。
また、オフィスBGMのようにある程度の音が流れている方が、従業員も人の目を気にせず会話や相談ごとができ、コミュニケーションも円滑に進むというメリットも生まれます。
・「1/fゆらぎ」でリッラクス効果をもたらす
カフェで仕事が捗るのには、音と時間的制約以外にも、コーヒーが考えられます。コーヒーの香りは「A10神経」という神経を刺激して、快感物質である「ドーパミン」を脳内で発生させます。
また、コーヒーに含まれるカフェインは、気持ちを落ち着かせ、リラックス状態に導く効果もあります。
これをオフィスで行うには、コーヒーミルを用意したりと手間ですが、音楽にもリラックス効果が見込めます。
音楽でリラックスを目指すなら、ピンクノイズとされる「1/fゆらぎ」を含むジャンルを、オフィスBGMとして流しましょう。
「1/fゆらぎ」が含まれたジャンルは、クラシックや環境音などが挙げられます。
「1/f ゆらぎ」は音楽だけでなく、光にもふくまれています。ある研究では、5人の被験者にLED照明を間接的に一定時間照射して、生理変化の測定を行なった結果、心不安感が減少したどころか、リラックス度が向上し、「α波」が増加したという報告もあります。[注1]
[注1] 1/f ゆらぎを適用した癒し環境空間の検討 東京電機大学 情報環境学部 http://www.lab.ine.aj.dendai.ac.jp/homepage/institute/2007/09-ieice-society/nakamura.pdf
・時間帯別にBGMのジャンルを変えてメリハリはつける
カフェで仕事が捗る理由として、時間の制約がありますが、オフィスで作業する際も、時間帯別にBGMを変えてメリハリをつけるのもオススメです。集中的に作業をする時間には、アップテンポの楽曲をかけて、その時間が過ぎれば、ゆったりとした楽曲をかけてリラックスするといったようにすれば、従業員も徐々にペース配分をつかめてきます。
ただ注意が必要なのは、音楽には行動誘導という効果がある点です。これはかかっている音楽が人の行動を誘導するということですが、短時間で集中的に作業するからといってBPM200のように、あまりにもアップテンポな曲をかけてしまっては、急かされてしまいミスの誘発につながりかねません。メリハリをつけるにしても、程度を見図りましょう。
・音楽は残業抑制にも効果的
かける音楽を変えて、時間的制約をもたせることで、仕事にメリハリを出せるオフィスBGM。この効果は残業抑制にも期待できます。各社設けているノー残業デーの際などに決まったBGMを流すことで、帰社を促せますし、終業時間間近の合図となり、最後の追い込みをかけやすくなります。
カフェで仕事が捗るため、外回り先で仕事をしようという方もいるかもしれませんが、本来、仕事はオフィスですべきものです。オフィスでの仕事を効率的に進めるためにも、BGMを活用して、カフェ並みに仕事が捗る環境づくりを目指しましょう。
オフィスにBGMという発想を。オフィスにBGMを流すだけでポジティブな効果がたくさん!
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