コラムCOLUMN
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BGMでの快適なオフィス環境作り
一日の3分の1を過ごすオフィス。オフィスで長い時間を過ごすのだから、快適な職場環境を構築したいものです。そこで重要になるのがオフィスBGM。オフィスBGMには、環境改善効果があり、オフィスワーカーの集中力向上やリラクゼーションにその効果を発揮します。オフィスBGMは時間帯によって流す音楽を変えるとより一層快適な環境づくりに貢献します。今回は、時間帯別のおすすめオフィスBGMとその効果について解説します。
音楽にはさまざまな効果がありますが、なかでもオフィスのBGMとして音楽を流すのは、「コントロール効果(感情誘導効果)」を狙っているためです。これによって、音楽のジャンルやテンポによって、聴いている人の心理や意欲を刺激するとされています。
ですが、ただ闇雲に音楽を流せばいいというわけではありません。
より効果的に活用するためには、時間帯別に応じたBGMを流すことが効果的です。人間には生活時間帯に応じたバイオリズムがあり、それに合わせた音楽を流すことで、集中力向上やリラックスといった効果をより高めることができるのです。時間帯別に音楽を流すことで、音楽が一種の合図となり、意識の切り換わりを促すこともあります。
的確な時間にオフィスBGMを導入することで、仕事にメリハリができるのです。
それでは、時間帯に適したオフィスBGMとはどのような特徴があるのでしょうか。朝、昼、夕方、夜の時間帯に適したものをそれぞれ見てきます。
・【9:00〜12:00】朝は環境音やクラシックなどでリラックス&集中力アップ
始業前は出社してきたリラックスできるように、ヒーリング効果があるインストゥルメンタルや小鳥のさえずりなどの環境音、アンビエントミュージックなどを流します。出社してくる社員のなかには、満員電車や朝の交通渋滞で体力を消耗している人もいるため、リラックスできるBGMが適しているのです。
そして始業後は、今日一日の雰囲気を作っていけるさわやかな音楽を流し、スムーズに業務をスタートできる環境を構築します。
また、朝は最も業務に集中できる時間帯です。データのコピーやメールの処理など、単調で反復的な作業をこなすのに最適といわれています。単調な反復作業を行う際には、BGMが集中力を促してくれます。BGMは基本的にはどのようなものでもOKです。しかし、クラブ・ミュージックや激しいロックといった刺激が強すぎる音楽では、逆に気を取られてしまう可能性もあるので注意が必要です。なるべく落ち着いたクラシックや、反復作業とシンクロできるミニマル・ミュージックなどを流しましょう。
ただし、集中力を高める音楽だけでは疲れてしまうため、リフレッシュできるようなBGMも合間に流し、変化をつけるとより効果的に集中力を高められます。始業前にかけたインストゥルメンタルやアンビエントなどをまたかけるのもいいでしょう。
・【13:00〜15:00】テンポのあるジャズやボサノヴァで程よくリラックス
お昼休みの時間帯は、休息を促すように、リラックスできるBGMを流します。テンポはゆっくりで、旋律が穏やかな、音量もそれほど大きくない音楽が一般的にリラックスできるとされています。
ランチを取ったあとは多くの社員が眠くなってしまいます。朝の時間帯よりもリズムを感じるアップテンポの曲を選んで刺激を与えると、眠気を感じずに業務に集中できます。具体的にはジャズやボサノヴァといった楽曲が効果的です。ですが、ジャズやボサノヴァのなかには、ビートがくっきりとしていないものもあるので、多少ビートやテンポがあるものを選ぶとよいでしょう。
・【15;00〜16;00】テンポが早くメロディが単純なもので集中力アップ
15時から夕方にかけての時間帯は一日の疲れが出てきてしまうものです。集中力も落ちています。そこで、集中力を上げる音楽を流します。集中力を上げる音楽が感情を高揚する音楽を意味する場合は、テンポが速く、旋律に刺激があり、音量も大きめのものが適しています。旋律が複雑すぎると、むしろ集中できなくなることもあるので注意が必要です。1週間の疲れがピークに達する木曜日の夕方などは、ヒーリング効果のあるピアノなどクリアなサウンドによるミディアムテンポの曲を利用するといいでしょう。
・【16:00〜18:00】ロックなどで最後のひと頑張り
残業で夜まで仕事がある場合はもう一度仕事の士気を高めていくため、アップテンポな曲をかけます。夜は少し元気を出して、仕事への士気が高まるロックなどの音楽も好まれます。
オフィスにBGMという発想を。オフィスにBGMを流すだけでポジティブな効果がたくさん!
オフィスには「オフィス専用」のBGM、ぜひ試してみませんか?
企業のなかには、終業時間に決まった音楽を流して、残業時間が2割減ったという企業もあります。この結果が出たのは音楽が持つ、コントロール効果によるものです。
あまり実感がわかないかも知れませんが、企業の話を、店舗に置き換えてみるとわかりやすくなります。
例えばどこかのお店に、閉店時間ギリギリに行ったとします。ゆっくり品物を見たいけど、閉店をアナウンスするBGMが流れるとつい、お店を早く出ようとしてしまいますよね。また、徒競走でテンポが早い曲がかかった記憶がある人もいるかもしれません。これらの要領で、企業の終業時間にも決まった音楽を流すことで、残業が減らせるということです。
・調査では12%の企業がノー残業デーを音楽でアナウンスしている
2016年11月に全国の20〜59歳の働く男女500人に対して行なった「オフィス環境に関する意識調査」では、ノー残業デーがある企業のうち、12%が終業時間に音楽が流れる仕組みになっていると答えています。[注1]
ノー残業デーに決まった音楽を流すことが常態化すれば、その曲が流れただけで、音楽によるコントロール効果によって帰社を促せ、残業減に繋がります。また、同アンケートでは「朝の朝礼で知らされている」と答えた人が、15%いました。このようなノー残業デーに関する伝達業務も、決まった時間に決まった音楽を流すことで省けます。
[注1]「オフィス環境に関する調査」 ニュース | 株式会社 USEN | USENCORPORATION
http://www.usen.com/news/release/2016/20161130_153.html
社内でBGMを流す際にひとつ注意したいのが、人によって快適と感じる音楽は異なっていることです。多くの人々が居心地の良さを感じる音楽が、とある人にとってはうるさいと感じてしまうかもしれません。特にJ-POPなどの日本語の歌詞がある音楽は、耳に入りやすく、また好みが人によって激しく違っていることが多くなっています。
オフィスBGMの選曲を行う際には、社員の意見も取り入れて、楽曲を選んでいくことが重要です。
今回は時間帯別のおすすめオフィスBGMとその効果について解説しました。オフィスBGMはさまざまな良い効果を職場にもたらしてくれます。社内でBGMを流す際は、社員の意見を取り入れて、以下のようなタイムスケジュールで、流して見てください。
【09:00~12:00】朝は環境音やクラシックなどでリラックス&集中力アップ
【13:00~15:00】テンポのあるジャズやボサノヴァで程よくリラックス
【15;00~16;00】テンポが早くメロディが単純なもので集中力アップ
【16:00~18:00】ロックなどで最後のひと頑張り
時間帯によって人間のバイオリズムも適した業務も変わってきます。また、個人個人によって、居心地の良さを感じるBGMは違っています。オフィスBGMはこのような要素を考慮したうえで、流す楽曲を決定する必要があります。
オフィスにBGMという発想を。オフィスにBGMを流すだけでポジティブな効果がたくさん!
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