コラムCOLUMN
コラムCOLUMN
BGMでの快適なオフィス環境作り
ストレスや緊張を感じたときに「音楽を聴いて気分を変える」という人は少なくありませんが、実はそれは太古の昔から続く人類の営みです。音楽と人間の関係は古く、そして深いものがあります。現代人の多くが日中の大半を過ごすオフィスでもぜひ音楽を役立ててみてはいかがでしょうか。オフィスBGMを有効活用する方法について解説します。
人間を他の動物と隔てているのは、文字の使用よりも音楽を楽しむ能力の有無という説があります。現在でも文字を持たない少数民族は存在しますが、人類史上、音楽のない文明はなかったといっても過言ではありません。かたや、ヒトに比較的近い霊長類ですら音楽に喜びを見出す感性はないのです。音楽を創り、聴き、楽しむのは人類だけの特権といえます。
たとえば、ヒトは生後2~3日の新生児でさえ、音楽のリズムに合わせて手足をバタバタさせます。一説によれば誕生した瞬間にすでにリズムを感じることができるともいわれています。ビートを感じ、これに乗って踊る動物は人類だけなのです。
音楽の能力というと作曲、演奏などを思い浮かべる人も多いかもしれません。しかし、メロディやビートに反応し「音楽を感じる」こと自体、生物としては特殊能力の部類で、それはほぼすべての人に備わっているのです。あるいは、音楽こそが人類を進化させたともいえるでしょう。それほどまでに、人間と音楽の関係は深いのです。
オフィスにBGMという発想を。オフィスにBGMを流すだけでポジティブな効果がたくさん!
オフィスには「オフィス専用」のBGM、ぜひ試してみませんか?
人間は「音楽を感じる」能力を獲得したことで、何かメリットがあったのでしょうか?もちろん、音楽を楽しめること自体、大きな利点ともいえます。しかし、それだけにとどまらず、音楽が人の心と体に及ぼす影響をコントロールすることで、生活の質を向上させてきたのです。
最近の研究でも音楽が人の健康に良い影響を与えることが解明されつつあり、実際に音楽を毎日の生活に取り入れている人は健康で長生きする傾向があるということです。いったいなぜ、音楽にはそのような作用があるのでしょうか。
音楽は言うまでもなく耳から聴くものですが、聴覚は大脳辺縁系にダイレクトに結びついています。大脳辺縁系は感情や本能を司る部位ですが、暴走しないのは理性を司る前頭葉によってコントロールされているからです。社会生活を営むうえでは感情や本能を抑制しなければいけないことも多々あります。しかし、押さえつけてばかりでは、ストレスはたまる一方で、生活の質を下げることにもなりかねません。そのようなとき、音楽によるストレス発散が役に立つというわけです。
人の感じるストレスの大半は人間関係由来といわれています。人と人がさまざまなコミュニケーションを繰り広げているオフィスもまたストレスの温床となりがちです。ストレスを抱えた人同士が触れ合っていると、さらに関係を悪化させてしまうこともあります。また、失敗できないプレゼンテーションを前にして極度の緊張を感じることもあるでしょう。
そのようなオフィスの緊張やストレスを和らげるのに音楽を活用するというのもひとつの方法です。社員の心身をできるだけ健やかに保つことは生産性を向上させるのに欠かせません。しかし、ストレス解消法は人によってショッピング、グルメ、スポーツなどと異なるもので、すべてのパターンを会社が用意するわけにもいかないものです。そこで活用したいのが音楽です。音楽ならば人間の感情や本能とダイレクトに結びついているので、ほぼ全社員のストレスや緊張を解きほぐすことができるでしょう。それによって生産性の向上が期待できるのはいうまでもありません。
オフィスBGMの効果は緊張やストレスの緩和だけにとどまりません。たとえば、オフィスという空間の雰囲気を一新したいときにも役立つでしょう。気分を変えるには内装やインテリアを新しくするしかないと考えている会社も多いかもしれません。しかし、それはコストがかかる反面あまり代わり映えしないという結果を招くこともあります。
一方のオフィスBGMならば「この曲はあまり効果がなかった」となった場合には他の音楽にチェンジするのも容易です。社員の反応を見ながらいろいろなパターンを試してみてはいかがでしょうか。さらに、内装やインテリアを総取り替えするほど費用も時間もかからないというのもうれしいポイントです。費用対効果の高いオフィスのリニューアルを考えているならば、オフィスBGMを導入してみてもいいでしょう。
手狭なオフィスは同じ部屋を会議室にしたり作業スペースにしたりと、別々の用途で使用しなければいけないことも多々あります。そのようなときも、音楽が持つ空間の雰囲気を一新する力が役に立ちます。会議の前にはややアップテンポなクラシックをかけて気分をポジティブにすれば、前向きなアイディアが次々と湧く効果が期待できます。一方、作業スペースとして使用する際には集中して作業に取り組むことができるようにヒーリングミュージックなどを使用してみると良いでしょう。
また、クリエイティブな業種ほどオフィスBGMの活用をおすすめします。なかでもおすすめなのがクラシックです。クラシックには人の思考力を高め、クリエイティビティを刺激する効果があるといわれています。クラシックの作曲は、音楽の構造を意識しながら熟考して練り上げるという非常に知的な営みです。そのようにして作られた音楽だからこそ、何百年経っても多くの人の知性と感性を刺激することができるともいえるでしょう。
クリエイティブな仕事はもちろん単調な作業でも、オフィスでの仕事で集中力を必要としないものはありません。しかし、オフィス内ではさまざまな音が混在しており、とかく集中力が途切れがちです。たとえば、隣の席が立てるちょっとした物音に注意が逸れてしまうこともあるでしょう。オフィスBGMはほどよく雑音をシャットアウトしてくれるので、誰もが自分の仕事に集中できるというオフィス環境を作ることができます。社員の集中力を高めるために、活用してみてはいかがでしょうか。
繁忙期はどうしてもオフィスで過ごす時間も長くなりがちです。社員の疲労感もたまり仕事へのモチベーションや作業効率もダウンしがちですが、オフィスBGMならば気分をリフレッシュするのに役立ちます。音楽には疲労感をかき消す力もあり、仕事のパフォーマンスを向上させる効果があるのです。疲れがたまってきたと感じたときには軽い運動をすると良いともいわれています。しかし、オフィスによってはストレッチに十分なスペースを確保できないこともあるでしょう。そのようなときは、ダンサブルなアップテンポ気味の曲をオフィスBGMにすることで筋肉をほぐしてみてはいかがでしょうか。
以上のようにオフィスBGMにはさまざまな効果が期待できます。太古の昔から人間と深い関わりがあった音楽は、現代社会においてはオフィスという空間でその効果を十二分に発揮する可能性を秘めているともいえるでしょう。社員1人1人が心も体もイキイキと働ける環境を構築するために、人間の感情や本能にダイレクトに作用する音楽が果たす役割はけっして小さくありません。より良いオフィス環境を整えたいと考えるならば、オフィスBGMの導入を強くおすすめします。
オフィスにBGMという発想を。オフィスにBGMを流すだけでポジティブな効果がたくさん!
オフィスには「オフィス専用」のBGM、ぜひ試してみませんか?