コラムCOLUMN
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BGMでの快適なオフィス環境作り
製造に携わることの多いメーカー業では、生産効率はつねに関心の的です。生産性を高める方法はいくつもありますが、この記事では提案として「オフィスBGM」を取り上げます。では、オフィスBGMは生産性とどのような関係があるのでしょうか?ぜひ参考にしてください。
メーカー業が直面する問題と、それを改善する方法としてのオフィスBGMについて解説します。
現場には様々な雑音(ノイズ)が溢れています。特にメーカーの生産ラインなどでは、周囲の機械音が顕著です。この機械音がかえって心地よく、集中できるという従業員もいるかもしれません。しかし、機械音とは得てして単調なものです。決まりきった工程を繰り返す仕事に、単調な機械音。これが従業員の眠気やケアレスミスを誘ってしまうことも充分にありえるのです。
つまり、こうした単調な製造環境では、生産効率を落としかねないわけです。同じ作業を繰り返すルーティンワークは、労働生産性が低下しがちになってしまいます。
仕事に集中するには、従業員の精神衛生の側面で影響を与える必要があります。出社してから帰宅するまでの間に「変化」がなく単調なままでは、従業員の気持ちにメリハリをつけられず、生産性は安定しません。たとえば、寝起きが悪く、いまひとつシャキッとしない状態で出社したとしましょう。このとき、その従業員の気持ちを切り替える何らかのきっかけがなければ、仕事への意欲は低いまま1日を過ごすこととなってしまいます。
わたしたちは人間ですから、常に気持ちが一定の状態を維持するなんてことはできません。些細なことで気分を害したり、なんとなく気が乗らなかったりする日があって当然なのです。しかし、企業からすれば「生産性」は安定的であってほしいものです。
では、どうすれば従業員の生産性を安定させることができるでしょうか。その効果的な手法のひとつが、オフィスBGMです。朝のBGM、朝礼後のBGM、午前のルーティンBGM、昼休憩のBGM、午後のルーティンBGMなど、1日のいくつもの場面でBGMを意図的に使い分けることで、従業員の気持ちにメリハリを与えることができるのです。
オフィスBGMは、これまで様々な職種で導入されてきました。
では、メーカー業という分野で導入するメリットとはいったいどんなものなのでしょう?ここで詳しく解説していきます。
カフェで流れるBGMが心をなごませるように、オフィスBGMは、会社という環境下における従業員のリラクゼーションに貢献します。オフィスBGMは、職場のイメージを構築し、従業員に安心感を与えるという点でとても意義があるのです。これを「イメージ誘導効果」といいます。
従業員の集中力を妨げる雑音をかき消すBGMの作用を、「マスキング効果」といいます。これは、特定の音の持つ周波数で余計なノイズが耳に入らないようにする効果のことです。飲食店やショッピング店でBGMがしきりに流れているのは、まさにこのマスキング効果を利用してお客の気持ちを安定させているのです。
実は店内というのは、非常にたくさんの雑音で満たされています。実際に確かめてみるのは難しいかもしれませんが、デパートのBGMをすべて消してみると、その雑音の大きさをすぐに実感できるはずです。だからこそBGMは、食事や買い物に集中できなくしてしまう不快な雑音を、BGMの周波数でかき消しています。
職場ももちろん、たくさんの雑音に満ちています。従業員はこの雑音がつねに耳に入ってしまっています。集中できているときはまったく気にならないかもしれませんが、集中が切れたときや、ふと周りの音が気になってしまうとかなりの悪影響を及ぼしてしまいます。そうしたことを避けるために、BGMのマスキング効果は役立ちます。
オフィスBGMは、従業員のモチベーションにメリハリを持たせるだけでなく、タイムマネジメント効果も兼ねています。時間帯によってBGMを切り替えることで、従業員に時間の流れを実感させるとともに、目の前にある仕事に集中させるわけです。オフィスにいるときにBGMが流れるシチュエーションが「当たり前」になり、「習慣化」すると、従業員の仕事へのモチベーションは、BGMに適応していくようになります。
つまり、自然と「仕事モード」にスイッチしやすくなります。モチベーションの低い状態で職場に赴くようなことを避けるためにも、オフィスBGMは効果的でしょう。
働き方改革がしきりに叫ばれている昨今、職場環境をより良くして従業員の満足度を高めるのは喫緊の課題です。オフィスBGMは、従業員が作業中に感じるストレスをやわらげ、モチベーションを維持する機能的側面があります。働き方改革の一環として導入してみてはいかがでしょうか。
オフィスにBGMという発想を。オフィスにBGMを流すだけでポジティブな効果がたくさん!
オフィスには「オフィス専用」のBGM、ぜひ試してみませんか?
以下では、メーカー業三社によるオフィスBGMの活用例と効果を紹介していきます。
ある住宅メーカーでは、オフィスBGMを導入した結果、導入前に比べて約24パーセントも残業時間が減ったといいます。話によれば、オフィスBGMを流す時間帯と流さない時間帯をあえて使い分けることで、従業員たちの仕事にメリハリをつけたとのことです。
精密作業を要するとあるメーカーでは、従業員が一日中神経を集中させて懸命に仕事に取り組んでいます。そんな緊張感の漂う職場で、BGMを導入する試みがなされました。「BGMで五感を緩める」というコンセプトのもと実施された当初は、ベテランの従業員から反発があったようです。しかしやがて、BGMから流れる曲名をふと尋ねるといった些細なコミュニケーションがきっかけとなり、職場の雰囲気が柔らかくなっていったといいます。
コールセンター業務を請け負うとある会社では、一日に3,000件を超える受注電話がひっきりなしに鳴り続けています。この量の受注業務をさばく30人の従業員たちはどうしてもストレスがたまりがちになります。そこで職場環境を改善するために、オフィスBGMを導入し、もっともストレス負荷のかかる単純作業ルーティン時には、「ヒーリングミュージック」を取り入れました。すると、導入前にくらべて、「従業員の働きにくい」「息苦しい」といった声が減少したといいます。
単純作業の多いメーカー業。マンネリ化しがちな仕事は、従業員にストレスを与えやすくなってしまいます。集中力散漫になり、労働生産性が低下する現場には、作業のマンネリ化を防いでメリハリをつけるために、オフィスBGMを導入してみてはいかがでしょうか。
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オフィスには「オフィス専用」のBGM、ぜひ試してみませんか?