1. コラム
  2. BGMでの快適なオフィス環境作り
  3. オフィスBGMの導入から考えるメリハリのあるワークリズムの作り方

BGMでの快適なオフィス環境作り

オフィスBGMの導入から考えるメリハリのあるワークリズムの作り方

オフィスBGMの導入から考えるメリハリのあるワークリズムの作り方

昨今、仕事中のオフィスで音楽やラジオをかけるという会社が増えてきています。
実際にオフィスのBGMを場面ごとに変えると、適切なワークリズムを作りやすくなり、業務の効率化にもつながります。今回はそんなオフィスBGMから作るワークリズムについて解説します。

朝・業務中・休憩時・就業時の4つのシーンに最適なBGMも具体的にご紹介していますので、オフィスBGMに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

朝の始まりはラジオ体操で脳を活性化

個人差はありますが、人間は起きてから約3~4時間後に脳活性がピークになると言われています。たとえば午前6時に起きた場合は午前9~10時が脳活性化のピークとなるのです。しかし、ほとんどの会社の業務開始は9時から、もしくはそれより前でしょう。これでは業務開始から大きな仕事をする場合、脳が目覚めた直後、もしくは途中のまま行わなければなりません。

この問題を解決させるBGMは「ラジオ体操」です。NPO法人全国ラジオ体操連盟の公式ホームページでも、朝にラジオ体操を行う効果が説明されています。[注1]

これによると、起床時には刺激に対する反応が鈍くなっており、血液が内蔵周辺に集まっていますが、体操することによって神経が活性化し、血液が脳や筋肉など身体の隅々まで行き渡りやすくなるとのことです。ラジオ体操程度の軽い体操でも身体の覚醒にじゅうぶんな効果があります。

脳だけではなく体の覚醒にも効果があるラジオ体操は、就業前の運動として有効といえるのです。

[注1] 全国ラジオ体操連盟: 質問コーナー
http://www.rajio-taiso.jp/faq/index.cgi?c=2&#faq_25

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業務中は目的に応じて適したBGMを流して集中力アップ

デスクワークを行う部署内や会議室があまりに音のない静かな空間では、自分以外が立てる物音に敏感になり、気になってしまう人もいるでしょう。打ち合わせの内容や電話も誰に聞かれているかわからないという緊張もあり、あまり聞かれたくないという人もいるはずです。

「マスキング効果」があるオフィスBGMは、これらを解決させるうってつけの策です。

マスキング効果とは、一定の周波数帯で音を出すと、同じ周波数帯の音はかきけされるという効果です。たとえば、テレビをつけた状態でドライヤーをかけるとテレビの音が聴こえにくくなります。これはテレビとドライヤーから出る音の周波数がほぼ同じであるためです。

この現象を利用してオフィスBGMを流せば、他の人がPCのキーをたたく音や椅子を引く音、電話の声などを聞こえにくくし不快音対策ができるのです。

さらに流すBGMによっても異なる効果が得られます。
以下で3つの状況に応じておすすめのオフィスBGMをご紹介します。

オフィスBGMの導入から考えるメリハリのあるワークリズムの作り方2

・集中力をアップさせたいならモーツァルトなどβ波を促す曲
人は集中しているときにはβ波という脳波を出し、リラックスしているときにはα波を出しています。すなわち、このβ波が発生する曲を流せば、集中力が向上するのです。

ちなみにオフィスBGMとしてよく使われるモーツァルトの曲は、α波を促す曲とβ波を促す曲の両方あると考えられています。仕事でいまいち集中できていないと感じるときにはモーツァルトの曲を流してみるのがおすすめです。

・眠気改善の効果を期待するならアップテンポなBGM
昼食をとった2時間前後は、副交感神経が優位になるため眠気が起こりやすくなります。仕事中に眠くなってしまうのは誰しもが経験することですが、1つのミスも許されない業務の最中に眠くなるのは、避けたいところです。

そんなときにオフィスBGMの中でもアップテンポな曲を流せば、目覚まし効果が期待できます。もともと音楽には「行動誘導」という効果があります。量販店などでアップテンポな曲が流れているのは交感神経を刺激させ、購買意欲を高めるためでもあるのです。
社内でもアップテンポな曲を流し、交感神経を刺激してみましょう。

・ピリピリした雰囲気を和らげたいならクラシックやヒーリング音楽
仕事をしている以上、ある程度雰囲気がピリピリしてしまうのは仕方ないことでしょう。しかしそのような状態がずっと続くのは精神上あまり好ましくありません。

クラシックや自然の音が混ざったヒーリング音楽には、リラックス&癒し効果があります。BGMとして流せば、そんなピリついた雰囲気を和らげることも可能です。

休憩室ではヒーリング効果の高いBGMを流して心身をリフレッシュ

会社によっては、昼休みに心身のリフレッシュを図る目的で休憩室や仮眠室を設けているところもあります。ここでも、ヒーリング系のオフィスBGMを流すと仮眠の質向上が期待できます。

ヒーリング効果のあるBGMの例としては「自然音楽」や「ゆったりしたテンポの曲」、「シンプルなハーモニーを奏でた曲」などが挙げられます。上述したように、人はリラックスしているときα波という脳波を出しており、α波を出すことで自律神経が整い睡眠の質が向上すると考えられているのです。

またヒーリング系の音楽は不安や緊張を和らげる効果もあるため、午後から大きなプレゼンや商談があるようなときは、ヒーリング系の音楽を聴いてみるのもよいでしょう。

終業時にはチャイムを流して社員に帰社を促す

働き方改革により、残業時間の削減を掲げている企業が増えています。企業によっては終業チャイムを社内に流すことで、社員に帰宅ムードを促そうとしているところもあるのです。

また終業1時間前に終業チャイムを流し、社員同士で残りの仕事量を確認しあう行動をとらせる企業もあります。確認を行うことで仕事の再分担や協力を仰げるきっかけにもなります。

さらに、上司と部下のコミュニケーションを取る機会にもなるため、終業チャイムをオフィスBGMとして流すのは、様々な面で有効といえるでしょう。

オフィスBGMを流すときの4つの注意点

オフィスBGMを流すときはいくつか注意点があります。主に以下の4つが注意点として挙げられるので、導入する際は気をつけましょう。

*1. BGMのボリュームを大きくしすぎない
*2. 部署内の意見を必ず聞いてから導入する
*3. 時間帯によって逆効果のBGMもかけないようにする
*4. 1人の好みでBGMを選ばない

オフィスBGMはワークリズムを整えるために効果的ではありますが、必ずしも全員が納得しているわけではないため、その人たちにも充分な配慮をする必要があるでしょう。

とくにBGMの音量に関しては、逆に集中力がそがれたり気が散ってしまったりする原因にもなり得ます。気になってしまう社員はスピーカーの位置を考えた座席にするなど、全員が仕事に集中できる環境を作るようにしましょう。

また勤務の時間帯によって効果のあるBGMもあれば、逆効果のBGMもあります。たとえば昼食後にヒーリング効果の高いBGMを流してしまうと、さらに眠気を誘ってしまう可能性もあるでしょう。せっかくワークリズムを整えるためにオフィスBGMを導入しても逆効果のことをしては意味がありません。時間帯を考えた選曲を心がけましょう。

オフィスBGMを導入して社内によいワークリズムを

オフィスBGMの導入は、使い方次第で社員にいい影響をもたらすよい方法です。上述した効果を得るために導入し始めた企業も数多く、今後もより取り入れられるようになるでしょう。ワークリズムを変えて生産性を上げたい会社はぜひ考えてみてください。

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