1. コラム
  2. BGMでの快適なオフィス環境作り
  3. 休憩室に導入したいオフィスBGMの条件とおすすめ音楽3選

BGMでの快適なオフィス環境作り

休憩室に導入したいオフィスBGMの条件とおすすめ音楽3選

休憩室に導入したいオフィスBGMの条件とおすすめ音楽3選

近年、働き方改革への取り組みとして、オフィスにリフレッシュスペースや休憩室を設ける会社が増えてきています。社員一人ひとりがリラックスできるスペースを設けることで、ストレスや疲労を軽減し、生産性の向上につながることが期待されています。
休憩室をよりリラックスできる空間にするためには、レイアウトの工夫はもちろん、オフィスBGMの導入も検討したいところです。

そこで今回は、休憩室にぴったりのオフィスBGMの条件とおすすめ音楽をご紹介します。

歌詞付きはNG!休憩室に流すオフィスBGMの2つの条件

休憩室におすすめのオフィスBGMを紹介する前に、まずは休憩室に適したBGMとはどんなものか、その条件をチェックしてみましょう。

休憩室に導入したいオフィスBGMの条件とおすすめ音楽3選2

・1. 歌詞付きの楽曲でないものを選ぶ
私たち人間の脳は、図形や映像の認識、イメージの記憶、直感、情報処理などを司る右脳と、言語認識や言語的推理、論理的思考などを司る左脳にわかれています。

右脳と左脳は状況に応じて使い分けられますが、仕事中に稼働しているのはもっぱら言語や数字の分析を担当している左脳の方といわれています。左脳は仕事中だけでなく、日常生活でもフル稼働しているため、休憩中はいかに左脳を休ませるかが重要なポイントです。
お店で流れているBGMは流行のJ-POPが多いですが、人間の脳は無意識のうちに歌詞を追ってしまうので、左脳を休ませたいときは歌詞付きでないBGMを流すのがおすすめです。

・2. α波を誘発する音楽を選ぶ
α波とは、人間の脳が発する脳波のうち、8~13Hzの周波数を出しているものを指します。人間の脳波はγ(ガンマ)からδ(デルタ)まで5つにわかれており、周波数の数値が大きいほど興奮状態に、逆に小さいと無意識やまどろみの状態だといえます。

α波は5種類のうちちょうど中間にあたる脳波で、精神的に落ち着き、リラックスしている状態のときに発せられることがわかっています。
脳波をα波に導く周波数や振動は複数ありますが、中でも「1/fゆらぎ」と呼ばれる音は脳内を自然にα波状態にし、リラクゼーション効果をもたらすことが東京理科大学教授である武者俊光氏の研究によって発表されました。

実際、1/fゆらぎの音が「穏やか」「落ち着く」「安心する」といった気持ちを抱かせることが、男子大学生16名を対象とした臨床実験によって確認されています。[注1]

[注1] 「音楽のゆらぎが人間に与えるリラックス効果に関する基礎的検討」[pdf]
http://www.cit.nihon-u.ac.jp/kouendata/No.44/pdf/2-1.pdf

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休憩室で流したいおすすめのオフィスBGM3選

休憩室に適した音楽の条件がわかったところで、実際に流したいおすすめのオフィスBGMを3つご紹介します。

・1. 1/fゆらぎをベースにしたヒーリングミュージック
ヒーリングミュージックとは、人の心を癒すとされるニューエイジ・ミュージックの中でも、特に広く普及しているBGMのことです。α波の発生を促す1/fゆらぎをベースにしているのが特徴で、聴いていると安心やリラクゼーション効果を感じられるといわれています。

自然界では小鳥の声や虫の音色、波の音などが1/fゆらぎに該当するため、ヒーリングミュージックの中にはBGMとこれらの自然音を組み合わせたものもあります。

また、休憩室では歌詞付きのBGMは避けた方が無難と説明しましたが、聴いても歌詞を追えないような音楽であれば心配はありません。そのため、洋楽のヒーリングミュージックも休憩室に適したBGMといえるのではないでしょうか。

・2. うつ感や不安の解消に役立つ!クラシック音楽
古来人々に愛されてきたクラシック音楽は、休憩室に採用されるBGMの中でも特に人気の高いジャンルの1つです。クラシック音楽にはα波を生み出す1/fゆらぎを多く含む楽曲が多いとされており、休憩室で流すのにうってつけの楽曲といえます。

実際、18~64歳の女性227名を対象に実施した実験によると、クラシック音楽を聴くことによって「楽しくなった」「元気になった」「落ち着いた」といった抑うつ、鎮静効果を感じた被験者が多数みられたそうです。
なお、実験ではラフマニノフ、グリーグ、バッハの楽曲を使用しましたが、曲によって得られた成果に差があり、グリーグは不安の軽減、バッハは抑うつに対する効果がそれぞれ高かったという結果が出ています。[注2]

ほかにも、3,500~4,000Hzの周波数を出すモーツァルトの楽曲は右脳を刺激し、副交感神経を優位にする効果があるといわれており、仕事で疲れた脳を癒すのに役立ちます。

[注2] 「クラシック音楽の情動的効果について」
http://hdl.handle.net/10087/2144

・3. 眠くなりすぎないからオフィスにぴったり!ジャズミュージック
おしゃれなカフェやバーの定番BGMであるジャズミュージックですが、実はオフィスの休憩室との相性もよいことで知られています。その理由の1つは、音量やリズムに変化があり、長時間聴いていても飽きにくいところです。

音量やリズムが一定だとどうしても単調になりがちで、リラックスを通り越して眠気を感じやすくなってしまいます。仮眠を取れるスペースがあればよいですが、そうでない場合はオフィスという性質上、気が緩みきってしまう音楽はあまり好ましくありません。

ジャズの場合、同一楽曲中にひんぱんに音量変化が行われるうえ、シンコペーションやスウィングなど多彩なリズムが採用されているので、ずっと聴いていても単調にならず、ほどよい覚醒感を保っていられます。

テンポも8ビートが主流のJ-POPに対して半分の4ビートが基本ですが、体感的にはそれほど速さを感じず、適度なテンポ感が心地よいリズムを生み出してくれます。

また、ジャズでは一般的な音階である「ドレミファソラシ」に対し、「「ドレミ♭ファソ♭ラ♭♭(=ソ) シ♭ド」という「ブルー・ノート」と呼ばれる音階が採用されています。この独特の音階がしっとりとしたセンチメンタルな雰囲気を醸し出すため、テンポが速くてもせわしない感じを与えません。

・ジャズミュージックは食事のできる休憩室にもおすすめ!
ジャズミュージックには、上記のほか食事の満足度をアップさせる効果があるとする研究結果も報告されています。
アメリカにあるアーカンソー大学の研究チームによると、クラシック・ジャズ・ヒップホップ・ロックの4種類の音楽をそれぞれ流しながら被験者にチョコレートを食べてもらった結果、満足度が最も高かったのはジャズだったのだそうです。[注3]

休憩室では社員がくつろげるよう、お菓子やお茶、コーヒーなどを常備しているところも多いでしょう。それらをジャズ効果でよりおいしく味わうことができれば、リラクゼーション効果のアップも期待できそうです。

[注3] 「Music can change the taste of your food」
https://food.ndtv.com/opinions/music-can-change-the-taste-of-your-food-694746

休憩室にぴったりのオフィスBGMを流せば生産性アップにつながる!

人間の集中力は長時間キープできないため、適度な休憩をはさんだ方が仕事の能率が上がるとされています。脳の疲れを癒すには、脳波をα波へと導くヒーリングミュージックやクラシック音楽のほか、心地よいテンポのジャズミュージックなどが適しています。音量に気を付けながら休憩室で流してみるとよいでしょう。

音楽の好みは人によって異なるので、社員にアンケートを採ってどのジャンルの曲を流すか決めるのも1つの方法です。オフィスBGMのサービスを利用すれば、好みに合わせてさまざまな音楽ジャンルを選べるので、社員の声も反映しながら、休憩室にぴったりのオフィスBGMを流すことができます。

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