今回から、多くの企業に共通している課題を見ていきます。コンサルティングの現場からは、よく「特定の人に業務が偏っている」という相談をいただきます。私たちはこの状況のことを「業務属人化」と呼んでいます。(企業によっては「個人商店化」と呼んでいたりもします)「優秀な人に業務が集中してしまう」との声も聞かれますが、本当なのでしょうか?実は、優秀なのではなく業務を手放すことができていないだけ、かもしれません。
業務を手放すことができない理由は大きく2つあります。
①育成するスキル・手段を持っていない
(育成のための時間を確保するタイムマネジメントができてない)
②自身の業務が他の人に奪われてしまうという恐怖感を持っている
後者の場合は単にスキルの問題ではないため根深く、特定の業務を「自分にしかできない」と思い込み、優位性や評価を保つために、簡単に人に業務を渡そうとはしません。