コラムCOLUMN
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BGMでの快適なオフィス環境作り
仕事の能率を高めるうえで、オフィスの環境が整っているか否かは重要なポイントといえます。社員の数に対してオフィスのスペースが狭すぎたり、散らかっていたりすると社員は仕事に集中できません。能率が下がると業績に悪影響が出るケースも多いでしょう。
社員がより集中しやすいオフィスにするためには、リラックスできる空間であるかどうかも意識したい所です。
今回は、オフィスに癒しを取り入れる重要性と、実現するために必要な4つのアイデアについてご紹介します。
「オフィスは仕事をする場所であり、わざわざ癒しの要素を取り入れる必要はないのでは」と考える人もいるかも知れません。しかし、リラックスできるオフィス環境は、社員の集中力を高め、社員間の円滑なコミュニケーションを促進する効果があるとされています。
人間が意識をせずに行う活動はすべて自律神経という器官が司っています。この自律神経は、2つの神経から成り立っており、1つを交感神経、もう1つを副交感神経と呼びます。[注1]
交感神経が優位になる場合は、体がストレスや興奮を感じており、逆に副交感神経が優位になる場合は体がリラックスしている状態です。
集中力が高まるときに優位に立つのは交感神経ですが、ずっと好感神経が優位な状態が続いてしまうと、イライラする、怒りっぽくなるなど、精神的な負担が大きくなりやすいです。精神面への負担が大きくなりすぎると、社内で円滑にコミュニケーションを取れなくなったり、メンタルヘルス面への問題に繋がったりするなど、さまざまな悪影響が生まれます。
特に働く人のメンタルヘルスに関する問題は深刻であり、ストレスを溜めすぎることによって、うつなどを発症するケースも少なくありません。副交感神経を優位に作用させ心身をリラックスさせることで、働く人のメンタルケアにも繋がります。
このように集中力を持続させつつ、社員間同士の円滑のコミュニケーションを促進させ、メンタルケアを行うためには、オフィス内でもほっと息抜きができる癒しの要素が必要です。
[注1] 慶應義塾大学: 自律神経(交感神経・副交感神経)をうまく使い、生活の質(QOL)を高め ましょう:生活習慣の改善と副交感神経を使って、健やかな生活を!
http://life-extension-association.org/pdf/
オフィスにBGMという発想を。オフィスにBGMを流すだけでポジティブな効果がたくさん!
オフィスには「オフィス専用」のBGM、ぜひ試してみませんか?
副交感神経の作用を高め心身をリラックスさせるためには、視覚、嗅覚、聴覚にアプローチをするとよいです。
・1. 【視覚】観葉植物の緑で疲れた脳をリラックスさせる
まず視覚にアプローチをし、心身をリラックスさせるためには観葉植物を置くのがおすすめです。観葉植物の緑は、疲れた脳に癒しを与えリラックスさせる働きがあるといわれています。[注2]
光合成によって空気をクリーンにしてくれる効果も期待できるため、快適なオフィス環境を作るにおいて一石二鳥といえるでしょう。観葉植物の中には、毎日の水やりを必要としない種類の植物もあり、お手入れも簡単です。
・2. 【嗅覚】アロマディフューザーを置いて香りによる癒し効果を得る
嗅覚にアプローチをし、リラックス効果を得るためには「アロマディフューザーを置く」のがよいでしょう。香りは、自律神経を刺激し、気分を高めたり落ち着かせたりする効果があるといわれています。香りによる癒し効果は、心身を癒すアロマテラピーなどに応用されていることもあり、その効果の高さを物語っています。[注3]
職場にアロマディフューザーを置くことによって、アロマの癒し効果を得られます。日によって使用するアロマを変えるなどの工夫を行えば、香りに飽きることなく続けやすいです。加湿器の機能が一緒になった製品もあり、エアコンなどで乾燥しがちなオフィスにぴったりです。ディフューザーを購入する際には、オフィスの広さに合ったものを選ぶようにしましょう。オフィスの広さに対し、ディフューザーの容量が小さすぎると、アロマの効果が得られない場合もあります。
・3. 【嗅覚】コーヒーの香りでリラックスしカフェインで集中力を高める
同じく、嗅覚にアプローチをする方法として「コーヒーマシンを設置すること」が挙げられます。コーヒーの香りには、心を落ち着かせる効果があるといわれています。さらに、コーヒーに含まれるカフェインには交感神経を作用させ、集中力を高める効果が期待できます。つまり、リラックス状態だった脳の集中力を高めるスイッチのような役割を果たしてくれるのです。ただし、コーヒーを飲みすぎるとかえって集中力が低下してしまうケースもあるので注意が必要です。[注4]
・4. 【聴覚】オフィスにかける音楽で集中・リラックスのメリハリをつける
最後に、聴覚からのアプローチで副交感神経を高めるには「オフィスに音楽をかける」のがおすすめです。音楽は、テンポや曲調によって気分を高揚させたり、リラックスさせたりする効果があります。集中力を高めたいシーンでは爽やかでアップテンポな曲を選ぶ、リラックスしたいシーンではゆったりとした曲調の音楽をかけるなど、使い分けをするのもよいでしょう。[注5]
[注2] 東京都農林総合研究センター: オフィスで働く人に植物の配置量が及ぼす心理的効果
http://tokyo-aff.or.jp/center/kenkyuseika/no5_kenkyuhokoku/no5_05.pdf
[注3] 聖路加看護大学: 看護分野におけるアロマセラピー研究の現状と課題
http://arch.luke.ac.jp/dspace/bitstream/10285/2805/1/kiyo35-2008027.pdf
[注4] 全日本コーヒー協会: コーヒーでストレスが解消される?
http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/health/doctor/health69-2
[注5] 兵庫教育大学: BGMの効果及び問題点の研究
http://www.art.hyogo-u.ac.jp/hrsuzuki/students/hatuki.pdf
オフィスBGMを導入することで得られるメリットは、メンタル面への効果だけではありません。ほかにも、「オフィス内の騒音をカバーする」、「社内の雰囲気が明るくなる」、「企業のイメージアップに繋がる」などのメリットがあります。
・1. 集中力を低下させる原因にもなるオフィス内の騒音をカバーする
オフィスである以上、キーボードを入力する音や、電話の会話などが響いてしまうことは仕方がないことです。オフィスBGMを導入すると、音楽が自然にこれらの騒音をカバーしてくれるため、集中力を継続しやすくなります。重要な会議などの場では、情報漏えいを防いでくれるなどの効果も期待でき安心です。
・2. 社内の雰囲気が明るくなり社員間のコミュニケーションが取りやすくなる
オフィスBGMを取り入れることで、雰囲気が明るくなるというメリットもあります。明るい音楽が流れるオフィスでは、社員同士のコミュニケーションが取りやすくなるため、社内の雰囲気も明るくなりやすいです。職場の雰囲気が何となく暗かったり、社員間同士のコミュニケーションが乏しかったりする場合は、オフィスBGMを活用してみるのもよいでしょう。
・3. 来客者によい印象を与え企業のイメージアップに繋げる
受付や窓口などにBGMを導入すれば、オフィスに来客した人からのイメージもアップします。受付や窓口は企業の顔と表現されることも多く、外部の人の印象を大きく左右する場所でもあります。落ち着いたBGMを流すことによって、受付の社員の対応が柔らかく上品になったというオフィスもあり、イメージアップに繋がりやすいといえるでしょう。
社員が毎日働く場所だからこそ、オフィスの環境にこだわることは大切です。オフィスの環境が整っているか否かは、仕事の能率に大きく関係します。より仕事がしやすいオフィスにするためには、社員がリラックスできる環境を整えることもポイントです。
オフィスに癒しの要素を取り入れるためには、「観葉植物を飾る」、「アロマディフューザーを置く」、「コーヒーマシンを置く」、「オフィスBGMをかける」などの方法があります。ほかにもオフィスBGMを活用するメリットは3つあり「マスキング」、「オフィスの雰囲気を明るくする」、「イメージアップ」などの効果が期待できます。
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