コラムCOLUMN
コラムCOLUMN
BGMでの快適なオフィス環境作り
オフィスBGMを快適に流せる音環境にするためには、オフィスデザインを確認することからはじまります。オフィスの遮音性能やパーティションの状況を確認し、音漏れがないようにオフィスBGMを活用してスタッフのモチベーション向上につなげます。近年導入が進んでいるサウンドマスキングのシステムの紹介など、オフィスBGMを職場で導入することを考えている人に役立つ情報をまとめました。
個人の席は固定され、プライバシーを重視していないことが旧来の日本のオフィスでは当たり前でした。ミーティングスペースも防音対策されておらず、音響に関する環境の優先順位は決して高くなかったのです。しかし、オフィスBGMが流されていることで作業効率の改善や売り上げアップにつながることが、近年注目されています。そのため、オフィスデザインも旧来のものからオフィスBGMを快適に流せるものへと改善することが望ましいとされているのです。
遮音の性能は「対象となる音を遮(さえぎ)る効果」により測定が可能で、数値が大きければ高い性能となります。遮音仕様の素材を選ぶときに重要になるのは、遮りたい音の大きさと、隣接する受音部屋で求める静けさの兼ね合いです。会議室に隣接した部屋の遮音対策をする場合を例にすると、隣接する受音室は話し声や騒音の心配のない静かな空間であるか、ある程度の騒がしいことが予想されるミーティングルームなのかなどを考慮しなければなりません。受音室の人の滞在時間と人数の違いにより、壁や扉に求められる遮音性能は変わっていきます。
オフィスで用いられている開放的でデザイン性の高いガラスパーティションには、シングルガラス、ダブルガラス、高遮音性能タイプなどのさまざまな種類があります。製品の遮音性能表示は、メーカーによって異なり、判別しにくいため注意してください。基本的には遮音性能はメーカーが表記している数値が高い方がよいものではありますが、設置条件により性能は大きく変化します。
オフィスをオープン環境にした場合の問題としては、周囲の話し声が聞こえやすくなる点です。オフィスBGMを流しても周囲の話し声が聞こえてしまうのは問題となります。解決する方法としては、オフィスデザインの変更や吸音パネルやサウンドマスキングなどのシステムの導入です。会議室をはじめとした音が漏れてはいけない場所にはオープンスペースから離れた場所に設置し、壁を仕切りで遮断しましょう。
個別での打ち合わせやシンキングスペースに関しては、防音対策でガラス張りにすれば、オープンオフィスの開放感を損なうことはありません。スピーカーから特殊な音を流してほかの音や音漏れを相殺するサウンドマスキングのシステムの導入も効果的です。吸音パネルを設置するのも望ましいでしょう。オープンなオフィス環境を実現するにあたっては音環境の問題はつきまとうものです。デザインを考えるのはもちろん、音環境にも配慮した方がよいでしょう。
オフィスにBGMという発想を。オフィスにBGMを流すだけでポジティブな効果がたくさん!
オフィスには「オフィス専用」のBGM、ぜひ試してみませんか?
オフィスBGMを流すことで働き心地がよくなり、生産性も向上します。ただ、反響音対策だけではなく、吸音対策も必要になります。吸音は発生した音を周囲に漏れないようにする防音ではなく、反響している音を減衰させる方法です。発生した音が同じ音量であっても、吸音材があるかないかで反響具合は大きく変わっていきます。
スチールやガラスパーティションなどを使用している場合は音の反射がしやすく、音を吸収する素材は少ないといえます。また、オープンオフィスの場合は音が筒抜けになってしまうという問題もあります。音漏れによるストレスや仕事効率の低下、打ち合わせのときの声の明瞭度が低下してしまうこともあるでしょう。オフィスBGMを流すときは、周囲で発生すると予想される音に対策を考えないといけません。吸音対策の必要性が高いオフィスである場合は特に意識した方がよいでしょう。
床から均一にサウンドマスキングを放射し、気になる雑音や聞こえてしまう会話をシャットアウトするのが「サウンドマスキング・パーティション」です。オフィスBGMを一緒に流すと、マスキング効果を高めることができます。サウンドマスキング・パーティションが求められる理由としては、色々な物音や話し声が聞こえてしまって打ち合わせが途切れ途切れなってしまう場合です。また、打ち合わせブースにおいてほかの話し声が聞こえてくるなど、音漏れが疑わしい場合も役立ちます。
オフィスデザインを変えなくても高い効果を発揮することができて、従来の防音対策に比べると特殊な工事を必要とせずにコストも抑えられます。サウンドマスキング・パーティションは局部的に効果を出したい場所に設置すると効果的です。打ち合わせブースや会議室などに設置すれば、打ち合わせ効率が上がり、音漏れによる情報漏えい対策になるでしょう。設置するときは家具を置くように設置できて、建築物を改築することはありません。
既存の製品の場合はサウンドマスキングの効果がある音源をコンクリートにあて、広がった音を天井より均一に音を分散させることで広い範囲で効果を発揮します。これがサウンドマスキング・パーティションの場合は床面に音をあて、広がった音を床面やパーティション面より分散させ、局部的に効果を出すことができます。すでにサウンドマスキング・パーティションを導入している企業は数多く存在しています。弁護士事務所や金融業、営業の商談スペースなど会話内容の守秘義務上、外に話し声が漏れないことは特に必要です。隣の部屋やブースに会話が漏れてしまうのを避けるためにも導入を検討してみてはいかがでしょうか。
オフィスのBGMは目的に合わせて選曲することで、働くスタッフや来客された人に最大限の効果を出すことが期待できます。しかし、必ずしもどの職場でも受け入れられるというBGMは存在しません。年齢、仕事、音楽の目的などによっても導入例は違ってきます。カフェやレストランで選曲するBGMであれば、音量はお客さんにとって耳障りとならず、リラックスできることを目的の第一とします。クラシックやジャズなど落ち着いた雰囲気の曲を選ぶことが一般的です。一定のリズムを繰り返し、お店の雰囲気を印象づける方法もあります。
デスクワーク中心のオフィスであれば、BGMのセレクトは、一部のスタッフだけではなく、全体のことを考えて選びます。選曲を工夫して、時間帯で曲を変更するのもよいでしょう。仕事はじめの時にモチベーションアップを期待できる明るい曲や、昼食後に眠くならないように、アップテンポの曲を選ぶ、という方法もあります。会議室のBGMの場合、セレクトする曲と設備の兼ね合いを確認しておくとよいでしょう。会議の内容が周囲にもれないことを期待するのであれば、音漏れを防げるマスキング効果を期待できる選曲をします。
BGMは作業中や会話中に全てを聴いているわけではありませんが、無意識にその環境に対する印象に大きく影響を与えています。目的に合わせた選曲ができ、さらにスタッフが同じ曲に飽きてしまわないためにも、多くの曲のなかから選曲が出来る状況を整え、定期的に曲を変更するとよいでしょう。
オフィスにBGMという発想を。オフィスにBGMを流すだけでポジティブな効果がたくさん!
オフィスには「オフィス専用」のBGM、ぜひ試してみませんか?