コラムCOLUMN
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BGMでの快適なオフィス環境作り
働く人にとって職場環境の良し悪しは重要で、仕事の生産性や対人関係、コミュニケーションの多寡に影響するといわれています。そんなことは理解していても、実際にお金をかけて職場環境を変えることはなかなか難しいものです。
そこで今回は、お金をかけずにできる職場環境改善のアイデアを5つご紹介します。この記事を読んで、会社にとってよい職場をつくるための一歩を踏み出しましょう。
ビジネス用語として使われることが多い「ハード面」とは、主に施設、設備、PC、使用する機材や道具のことです。確かに機材や道具を新しくすることは、業務効率の上昇や生産性の向上につながります。しかし、お金をかけずにするとなると難しい部分があります。
お金をかけずにできるハード面の改善は、主に「環境整備」です。ここでいう「環境」には、場所や道具など幅広く含まれています。これらを整備することで、まずは物理的な働きやすさを手に入れましょう。
・1. フリーアドレス化を行い仕事の効率を上げる
働く環境を改善することは、従業員が作業効率を上げるために必要です。特に近年は温度や換気・衛生に関する問題が増えており、これらに敏感な人もいます。ただ、1人ひとりが快適だと思える室内環境を作ることは、ほぼ不可能でしょう。
それならいっそ、個人が快適だと思える場所で仕事をしてもらおうという試みが注目されています。それがオフィスのフリーアドレス化です。
オフィスのフリーアドレス化とは、「社内に固定の席を設けず、社員が好きな席で仕事ができるようにする形態にする」というもので、考えられるメリットは働きやすさや仕事効率のアップだけにとどまりません。部署以外の社員同士のコミュニケーションが増え、部署を超えたチーム編成や、他部署との連携強化が可能になることも期待できるのです。
・2. 設備や道具の整理整頓
職場で使う道具や機器を置く位置が定まっていないと、「探す」という手間が増え不自由さやストレスにつながります。働きやすさはこうした些細なことの積み重ねでも低下するため、まずは身の回りの整理整頓、使ったら戻すという習慣をつけましょう。
ハード面が有形なものを指すのに対し、「ソフト面」は人材や意識、福利厚生のような無形なものを指します。また、ソフト面で起こる問題は、社員や従業員が肌身で感じたことが多いことが特徴です。そのため、改善が成功すると従業員のモチベーションや意欲の維持、働きやすさの実感に直結します。
・1. 互いの主張や意思を尊重する職場づくり
ソフト面の職場環境改善は、対人関係が主です。とくに、自分の考えや意思が尊重されない企業に勤めていると、「何も言わない方がいい」とあきらめる人が増えてしまい、コミュニケーション不足につながります。コミュニケーション不足を感じる職場が働きやすいと感じることはほぼありえないでしょう。
上司は部下に自分の考えや意思を言える機会を作るようにし、部下は上司の考えを尊重する心がけをもつことで、お互いに何でも言い合える部署や会社へと成長するはずです。
・2. 目標や課題をすべての社員が把握できるようにする
すべての企業には理念があり、部署ごとに課せられた目標があります。当然目標ができれば、それに関する課題も浮き彫りになるはずです。ただ、その課題を把握しているのは部長や係長クラスだけのところも少なくないでしょう。これでは部下や役職のない社員にどんなことを言っても充分な理解は得られません。
また、目標や課題、対策が統一されていない部署で仕事に関するコミュニケーションが上手く取れる可能性はほぼゼロです。社歴に関わらず、事業に関わるすべての社員が目標を意識した仕事ができるような環境整備をすること、これが職場環境の改善の一歩です。
・3. オフィスBGMを取り入れメンタルヘルス対策に
オフィスにBGMを流すことには、集中力やリフレッシュ効果があるといわれています。現に1991年に出版されたアルフレッド・トマティス耳鼻科医の著書には、モーツァルトの音楽を聴くことで脳の活性化や仕事の効率を上げる効果が期待できると記されており、これを「モーツァルト効果」と呼びます。
ただ、人によってはオフィスのBGMが騒音になってしまったり、集中力の妨げになったりする可能性があるため、音量や流すBGMには充分な配慮が必要です。
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一昔前は、たとえきつい仕事でも給与が高ければよしという時代でした。しかし、そのような考えは徐々に薄れつつあるようです。「リクルートキャリア 就職みらい研究所」が2019年の新卒大学生を対象に行った「就活時に重視したポイント」の調査によると、「仕事の内容」が19%、「福利厚生、働きやすさ」が15%で、「給与」は12%という結果になっています。[注1]
また、厚生労働省の調査によると、「保養施設の利用補助」や「フィットネスクラブの利用補助」などの福利厚生の充実が成されている企業とそうではない企業では、働きやすさを感じる割合が15%以上離れていることがわかっています。[注2]
【実施項目(働きやすさを感じる割合)】
■保養施設の利用補助など余暇活動の支援
・実施している企業:78.2%
・実施していない企業:61.9%
■フィットネスクラブの利用補助など健康づくりのための支援
・実施している企業:78.0%
・実施していない企業:62.9%
■法定外の健康診断など保健・医療面の補助
・実施している企業:75.8%
・実施していない企業:62.2%
■メンタルヘルス相談など心の健康に関する支援
・実施している企業:76.6%
・実施していない企業:62.0%
■職場の安全管理に関する研修
・実施している企業:76.7%
・実施していない企業:61.8%
■作業環境の改善
・実施している企業:76.3%
・実施していない企業:61.8%
つまりこれからの時代は、給与だけではなく仕事内容や働きやすさへの配慮も大事なのです。
[注1] 新社会人女性に聞く理想の働き方: 「給料より働きやすさを優先したい」が7割
https://musee-marketing.com/topic/newrecruit/
[注2] 厚生労働省: 働きやすい・働きがいのある 職場づくりに関する調査 報告書[pdf]
https://www.mhlw.go.jp/content/000482135.pdf
オフィスの働きやすさは、生産性の向上に関係しています。厚生労働省が平成26年に実施した「働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する調査」の報告書によると、以下のような結果が出ています。[注2]
【会社の業績が「上がっている」または「どちらかといえば上がっている」と感じるか】
・働きがいがある群:48.0%
・働きがいがない群:30.3%
・働きやすい群:44.8%
・働きにくい群:30.6%
【仕事に対する意欲は「高い」または「どちらかといえば高い」と感じるか】
・働きがいがある群:84.2%
・働きがいがない群:27.5%
・働きやすい群:72.2%
・働きにくい群:31.3%
【「今の会社でずっと働き続けたい」か】
・働きがいがある群:50.7%
・働きがいがない群:11.4%
・働きやすい群:44.4%
・働きにくい群:10.4%
以上の結果より、職場環境を従業員の要望に沿って整えることは、社員の「働きやすさ」「働きがい」となり、仕事の意欲、人材の確保につながることがうかがえます。企業の生産性向上に結び付けるためにも、これからの時代はより「働きやすさ」を注視していくべきなのです。
[注2] 厚生労働省: 働きやすい・働きがいのある 職場づくりに関する調査 報告書[pdf]
https://www.mhlw.go.jp/content/000482135.pdf
PDCAとは、一連の業務を効率よく回すための考えで
*Plan(計画)
*Do(実行)
*Check(点検・評価)
*Act(改善・処置)
の4つで構成されています。新人を教育するときにほぼ必ず教えることなので、一見すると職場環境改善には関係がないように思われます。しかし、改善を1つの業務とし、PDCAサイクルに組み込むと、以下の要素が明確になり効率よく改善ができるのです。
1.起こした改善行動に対する課題が見えやすくなる
2.段階(プロセス)を踏むことで、どこまで改善を行ったかが明確になる
3.手順が統一されているため、改善を担当する者全員に情報を共有しやすい
そもそも職場環境の改善は、試行錯誤を繰り返していくことで初めて成功に近づきます。たった1回の試行で成功はほぼあり得ないでしょう。また、改善するべき点は決して1つではなく、施行から評価までの期間も様々です。PDCAは上述のように、サイクルに組み込んでしまえば、改善に関する課題や段階、情報がはっきりし、改善スピードが速くなります。
改善は1日でも早く終わった方がよいことは明らかです。働きやすさを得るためにも、ぜひ試してみてください。
日本はいま、世界の働き方に寄せている最中といっても過言ではないでしょう。現に、海外の働き方を導入する企業は増えてきています。「稼ぐ」働き方よりも「働きやすさ」を求めた働き方を選ぶ傾向にあるのです。日本の企業には、これからも時代の波に対応した職場環境への改善が求められるでしょう。
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