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駒澤大学 キャリアセンター 様

駒澤大学は、1592年に設立された「学林」を起源とし、曹洞宗の教えを基盤とする430年以上の歴史を持つ総合大学です。長い歴史の中で培われてきた「人を育てる土壌」が、現在の学生支援のあり方にも深く息づいています。

駒澤大学の大きな特色のひとつが、全7学部、約1万4,000人の学生が4年間、世田谷区・駒沢のひとつのキャンパスで学び続ける「ワンキャンパス」の体制です。学部や学年が変わっても通学環境が変化しないため、学生にとって安心感があり、教職員や友人との継続的な関係性を築きやすい環境になっています。

また、「ダイバーシティ&インクルージョン」の推進にも力を入れており、キャリアセンターでは、障がい学生向け就職ガイダンスや多様性に関する講演会などを通じて、学生一人ひとりの個性や状況に寄り添った支援を行っています。

奥村様は、就職・キャリアに関する学生支援業務全般を担当されています。個別学生面談、就職セミナーやガイダンスの企画・運営、障がい学生への就職支援、地方就職支援、キャリア冊子の作成など、業務は多岐にわたります。学生一人ひとりの状況に合わせた「手づくり」の伴走型支援を大切にされています。

インタビュー

  • 奥村 亮介様

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静かすぎる空間の問題を解決し、安心して本音を話せる相談空間へ

課題と効果

静かすぎる空間が生む、プライバシーの懸念と入りにくさ

オフィスBGMを導入する以前のキャリアセンターでは、大きく2つの環境的な問題を抱えていました。

一つ目は、学生のプライバシー保護に関する懸念です。
当時のキャリアセンターは、シーンと静まり返った空間でした。資料室というオープンな空間に設置された相談ブースで行われる会話の内容が、資料室で資料を探している学生や、少し離れた職員の執務エリアにまで聞こえてしまう可能性がありました。
キャリアカウンセリングでは、自身の障がい、家庭環境、経済的状況といったデリケートな内容を扱う場面も多くあります。静かすぎる空間では、学生が周囲に聞かれてしまうことを気にしてしまい、本音を話すことに心理的な抵抗を感じてしまうのではないか、という懸念がありました。
職員や委託の外部キャリアカウンセラーの間でも、静寂が学生の安心感を妨げ、カウンセリングの質に影響してしまうのではないかという問題意識がありました。

二つ目は、キャリアセンターそのものの「入りにくさ」です。
入口付近で迷っている学生に声をかけると、「室内が静かすぎて緊張感があり、気軽にドアを開けることができず入りづらかった」という声が聞かれることがありました。

学生とキャリアセンターをつなぐ心理的なハードルを下げ、空間のイメージを一新することが急務となっていました。

学生が守られていると感じられる、音によるプライバシー設計

こうした問題への解決策として着目したのが、音楽による「サウンドマスキング効果」でした。心地よい環境音や音楽を空間全体に流すことで、人の会話音をやわらかく包み込み、会話の具体的な内容を周囲に聞き取りにくくする方法として、オフィスBGMの導入を検討し始めました。

相談内容の漏洩を防いで、学生に「守られている」という安心感を提供し、リラックスして本音を話せる環境が構築できる、同時に、程よい音楽によって入室の緊張感をやわらげ、「何かあればいつでも気軽に立ち寄れる場所」という空間演出ができると考えました。

検討段階では、外部キャリアカウンセラーへのアンケートも実施しました。「穏やかな音量であれば周囲への相談の声がかき消されて心地よい空間になる」「リラックスの観点から非常に賛成」といった前向きな回答が寄せられ、導入検討の後押しとなりました。

決め手は、課題に寄り添う提案と著作権面の安心感

複数のサービスを比較する中で、USEN WORK WELLを選んだ最大の理由は、担当者への信頼でした。最初の面談時から、課題や要望に対して、非常に熱心かつ的確な提案があり、「ぜひこの方、そしてこの企業にお願いしたい」と感じたことが、一番の理由です。

また、大学という公的な教育機関である以上、著作権面を含めて安心して利用できることも重要でした。権利処理の手間なく導入できる点に加え、マスキング効果に関するエビデンスや実績資料も充実しており、学内承認を進めるうえでも大きな後押しになりました。

本格導入前には、3ヶ月間、試験導入を実施しました。来室した学生を対象にしたアンケートボードのシール投票では、67票中64票、95.5%が「良い評価」と回答し、外部キャリアカウンセラーからも「周囲の会話が気にならなくなった」「相談対応に集中しやすくなった」といった声が寄せられました。学生と現場の双方から前向きな反応が得られたことが、本格導入の決め手になりました。

就職資料の閲覧や自習、相談前の待ち時間にも活用されるキャリアセンター資料室。

試験導入時には、来室した学生にBGMの印象を尋ねるアンケートボードを設置。
実際の利用者の声を確認しながら、本格導入に向けた検証を行いました。

時間帯に合わせた選曲で、一日の空気を設計する

導入時にこだわったのは、学生のキャリア相談や自習の集中を妨げない選曲です。楽曲はすべてインストゥルメンタルミュージックに限定し、プログラムタイマー機能を活用して、1日の流れに合わせたBGMプログラムを組んでいます。

朝は、静かすぎる室内の緊張感をやわらげるために、川のせせらぎや自然音などの環境音楽を設定。午前中はカフェミュージックに移行し、学生や職員が自然に集中できる雰囲気をつくっています。

学生の利用が増える昼過ぎの13時から15時には、眠気を防ぎ、空間に活気を出すために、アップテンポなダンスミュージック調のインストゥルメンタルを選んでいます。夕方にはJ-POPのインストゥルメンタルを流し、耳馴染みのあるメロディが、学生やキャリアカウンセラーの間で自然な会話を生むこともあります。

18時の閉館10分前には自動で「蛍の光」が流れるよう設定しています。アナウンスではなく音楽で自然な退出を促せるため、閉館業務もスムーズになりました。

5台のスピーカーで実現した、どの場所でも心地よく聞こえる音づくり

キャリアセンター全体で計5台のスピーカーを設置しています。
単に音を流すのではなく、相談や自習の妨げにならないよう、空間全体に心地よく均一にBGMが届くことを意識して配置しました。

学生が個別面談を行ったり、就職資料の閲覧や自習をしたりするメインの資料室スペースには、3台のスピーカーをバランスよく配置しています。エリア全体をやさしく音で包み込むことで、サウンドマスキング効果とリラックス効果が自然に届くようにしています。

残りの2台は、職員の執務エリア手前にある面談ブース周辺に設置しています。ブースでの会話内容が執務エリア側に漏れにくくなるよう、音の境界をつくる役割を持たせています。

また、入口付近にも心地よい音楽が届くようにすることで、学生がキャリアセンターに入るときの緊張感をやわらげています。最も心理的なハードルが生まれやすい入口を音で包むことで、「入りにくい場所」ではなく、自然と足を向けやすい場所にすることを目指しました。

BGMはタイマー機能で自動的にオン・オフされるため、電源の入れ忘れや消し忘れも防げます。日々の運用負担を抑えながら、安定して心地よい空間を保てる点も大きなメリットです。

安心して話せる空間へ。学生支援の質にも広がった効果

本格導入後、キャリアセンターでは期待を上回る環境改善効果を実感しています。学生からは、「心地よいBGMが常に流れていることで、以前のピリッとした雰囲気がなくなった」「キャリアセンターに入りやすくなった」「立ち寄りやすくなった」といった声が届くようになりました。

個別相談の場でも、変化が表れています。キャリアカウンセラーからは、「適度な音楽が空間を満たしてくれているおかげで、周囲を気にせず面談業務に集中しやすくなった」「学生も最初からリラックスしていて、話しやすそうな様子が伝わってくる」といった声が寄せられています。
学生が「自分の話を誰かに聞かれているかもしれない」と心配することなく、安心してキャリアカウンセリングに臨めるようになったことが、最も本質的な変化です。その結果、学生が本当に話したかった悩みや将来への本音を打ち明けやすくなり、キャリアカウンセラーとの信頼関係である「ラポール」の形成も、以前より深まりやすくなったと感じているそうです。

また、待合スペースにも良い変化が生まれています。静かなカフェミュージックが流れることで、学生は周囲の相談の声に気を取られることなく、エントリーシートの作成や企業研究に集中しやすくなりました。学生からも、「順番を待っている時間も、周りの声を気にせずに自分の就職活動の準備に100%集中できるのでありがたい」という声が寄せられています。

キャリアセンターでのBGM導入は、学内でも反響を呼んでいます。評判を聞いた他部署の教職員が、キャリアセンターの様子を参考にしようと見学に来る動きも増えています。

今後の期待

音を起点に、キャンパス全体のウェルビーイングデザインへ

今回、USENのオフィスBGMシステムを導入したことで、空間における「音」のコントロールが、学生の心理や学習環境に大きな改善をもたらすことを実感しています。

一方で、駒澤大学のキャンパスにおいて「学ぶ学生と教職員のWELL-BEING」を高めていくためのアプローチには、まだ多くの発展の余地があると考えています。
例えば、視覚的な情報伝達の効率化と温かい空間演出を両立させる先進的なデジタルサイネージの活用、五感にやさしく働きかけるアロマによるリラックス空間デザインなど、キャンパス環境をより良くデザインできる可能性は多く残されています。

駒沢キャンパスは、閑静な住宅街に囲まれており、大学としても地域連携や社会貢献活動を重視しています。日々、学生だけでなく、全国の企業関係者や近隣に住む地域住民など、多様なステークホルダーがキャンパスを訪れます。

そうした多くの人々を温かく迎えるためにも、大学全体で「もっと歓迎され、誰もが安心して心地よく滞在できる思いやりのある空間」をつくり上げていきたいという想いがあります。

今回のキャリアセンターにおけるオフィスBGMの導入は、その試金石です。今後は単なる音の配信にとどまらず、キャンパス全体の環境課題解決や、空間のウェルビーイングデザインに向けた取り組みへと広がっていくことが期待されています。

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学生が過ごす時間帯や空間の雰囲気に合わせて、BGMを選曲しています。

学生一人ひとりに寄り添ったキャリア支援を行う奥村様。
学生が安心して本音を話せる相談環境づくりに取り組んでいます。

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