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北海道斜里町役場 様

北海道斜里町役場 様

「職員が働きやすい職場」と、「町民が来庁しやすい役場」を目指し、昨年10月より『窓口改革』を実施中。若手の意見を反映し、柔軟なアイデアを実現できる環境づくりを推進している。

インタビュー

  • (写真左から) 松岡辰也 様
    大橋涼太 様
    蝦名快仁 様

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BGMを通じて町民の方から温かい言葉をいただけるようになった

――BGM導入を検討するきっかけとなった『窓口改革』について教えてください

【大橋さん】
斜里町役場では、昨年10月から政策推進課DX推進係を中心に窓口サービスの改善を目指す『窓口改革』に取り組んでいます。これは、町民も職員にとっても「不」の要素がない窓口を創ることを目的とした取り組みです。具体的には、書かない窓口、迷わない窓口、各種手続きの簡素化、記入する書類の削減に重点を置いています。また、窓口レイアウトの最適化や、町民が滞在しやすい環境づくりも目標としています。この改革を進めるにあたって、若手職員を中心としたタスクフォースが結成されました。

――その窓口改革の一環としてUSENのBGMを導入していただいたとお聞きしました。
BGMの導入に至った理由はなんでしょうか?

【大橋さん】
私がタスクフォースのメンバーとして、BGMの導入を提案しました。提案を行った理由としては、まず、「役場=暗い」という印象を払拭したかったからです。町民の方からも同様な声をいただいたことがあり、早急に改善が必要と感じていました。また、それ以外にも、職員からは、BGMのある空間で仕事をしたいという要望や、静かすぎて上司や先輩に相談しづらいという声、さらに、周囲の雑音が気になって集中できないという意見も挙がっていました。

USENのBGMを選んだ理由は、豊富なチャンネル数です。また、試用期間のご提案を頂いたことも決め手になりました。BGMの導入を検討するにあたって、試用期間の前と後でBGMに対する意見が職員や町民の方々の中でどのように変化するか確認したいという思いがありました。そこで、検証に十分な期間と、本番同様の時間ごと、曜日ごとのプログラムを組んだ状態での試用運用が可能なUSENのサービスを試してみることにしたんです。

――BGMに対して、職員や町民の方々から何か意見はありましたか?

【大橋さん】
BGMの導入に関するアンケートを行ったところ、職員の9割5分が賛成してくれました。一部で音量調整に関する要望はあったものの、全体的に前向きな反応が多かったです。町民の方々からも反対意見はほとんどなく、「リラックスできて良い」「今後も今までの決まり事を改善して、役場を町民・職員にとって魅力ある場所にしてください」といった好意的な意見をいただきました。

導入後に実感したのは、職員一人一人の集中力が向上したことです。「無音時と比較して圧倒的に心理的ストレス軽減に作用している」など、BGMが流れていることで仕事に没頭しやすくなり、周囲の音が気にならなくなったという声を聞いています。また、BGMを話題に職員同士のコミュニケーションが増えただけでなく、職員と町民のコミュニケーションのきっかけにもなりました。町民の方からは「音楽流れてたっけ?」と声をかけてくださる機会が増え、役場の雰囲気改善に貢献してくれています。

――窓口改革の成果と今後の展望を教えてください

【松岡さん】
もともとタスクフォースに若手を据えた理由としては、自分たちのアイデアがきちんと仕事として反映できるという前例をつくりたいと考えました。成功体験につながると思い、政策推進課としても多方への説明資料作成などできる限り後押しを行ってきました。そして、今回のBGM導入を通じて、若手職員の意見を積極的に取り入れる姿勢が形になりました。彼らが自ら町民のことを考え、このような結果に至ったというのは改革の一歩につながる出来事になったのではないかと思っています。誰のために仕事をしているかということを再認識していただける機会だったのではないかと思います。自分たちで根拠を探したり、なぜ?を繰り返している姿はとっても頼もしく見えました。

【大橋さん】
実は、BGMを導入したことで町民の方から感謝の言葉をいただいたんです。普段お客様から感謝のお声を直接いただける部署ではないので、町民の方から温かい言葉をもらえたのが本当に嬉しかったですね。そのとき、自分から手を挙げてBGM導入を進めてきて本当に良かったなって、心の底から感じました。

【松岡さん】
今はDXという潮流の中、町民・職員にとって「不」の要素がない窓口運営を目指しています。必ずしもデジタル技術を入れることがゴールではないと考えており、あるべき姿と現状のギャップは何かという事をしっかり把握し、その問題をどう解決していくかということを一人ではなくみんなで考えていくということが非常に大切と考えております。実はアナログ的な見直しだけで改善されることなど、デジタル技術に縛られない考え方も必要だと思っております。今まではこれが正しいと判断されていたものが、今後は正しくないかもしれないという考え方が大切だと思っており、様々な分野で抜本的見直しが必要だと考えております。
BGMの導入という取り組みを通じて、改革に向けた機運が少しずつ高まってきていると感じています。「少しでもよくしたい!」という思いをもって取り組んだものが“目に見えて”ではなく“耳で聞いて”結果が分かるものとして庁内にBGMが流れています。
職員一人ひとりがまちの未来を見据え「新しいアイデアを積極的に提案し、挑戦できる職場」を私は望んでいます。職員が自発的に動き、他の部署や町民と手を取り合うことで、町民が「このまちに住んでいてよかった」と思えるようなまちをつくっていきたいと思っています。こうした取り組みが広がることで、職員も「自分たちのアイデアもまちの未来をつくっているんだ」という気持ちを持ちやすくなり、職員と地域が一体となって発展していく”好循環”が生まれるのではないかと思っています。この流れがまち全体に伝わり、地域に「ワクワク感」が広がっていくことを信じています。

【ある一日のプログラム】
0:00~8:29 (システム無音)
8:30~8:44 リラックスBGM
8:45~8:49 (システム無音)
8:50~11:59 Pure Sweet HEALING~やさしい音楽~
12:00~12:59 ヒーリングCAFE
13:00~14:59 季節/催事用9
15:00~16:49 Aloha!ウクレレBGM
17:00~17:29 クラシック・ステーション
17:30 ~17:40 帰宅を促す音楽
17:41~ 23:59 (システム無音)

割込再生
8:45 ウェストミンスター(速)
9:00 ノー残業デー アナウンス 
12:00 ウェストミンスター(速)
13:00 ウェストミンスター(速)
17:25 ノー残業デー定時予告 アナウンス
17:29 施錠確認
17:30 ウェストミンスター(速)

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トライアル時に町民に向けて実施したアンケート。
多くの好意的な意見が寄せられたという。



BGMは職員の生産性向上だけでなく、
来庁した町民の方をリラックスさせる効果も発揮している。

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