<連載>経営戦略としてのワーク・ライフバランス

第4回 どうやって、解決策を導いていくか?

「朝メール・夜メール」の両輪となる取り組みとは?

 前回紹介をした「朝メール・夜メール(以降、朝夜メール)」に続いて、働き方の見直しの肝となるのが「カエル会議」です。

カエル会議は「働き方の見直し4つのステップ」のステップ3。朝夜メールで問題の所在を明らかにし、個人だけでは解決できないことをチームで解決しようとする際の議論の場です。

働き方の見直しを推進するカエル会議とは?

 「カエル会議」の“カエル”という言葉には早く“帰る”、仕事のやり方を“変える”、そして人生を“変える”という3つの意味が込められています。単に業務の進捗を共有するだけの会議とは違い、メンバー全員で合意をとりながらチームのなりたい姿を描き、現状からどうすれば抜け出して辿り着くことができるのか?徹底的に議論を重ねていきます。

朝夜メールで洗い出した現状の問題点について、カエル会議で解決策を考え行動に移すことによって、現状となりたい姿のギャップが埋まっていきます。

開催頻度は大体1~2週間に1回、時間は1時間が目安です。難しければ30分でも構いません。新たに会議体を立てるのが難しい場合は既存の定例会議に組み込んでもよいでしょう。「時間があったらやる・できたらやる」ではなく、負荷は減らしながら短い時間でも継続して実施することが成果に結びつく近道です。 カエル会議の効果を高めるための「3種の神器」は以下の通りです。

①効率的な会議運営

②全部議事録

③アクションシート

カエル会議3種の神器とは?―①効率的な会議運営

 コンサルティングをする中で多くの企業様に共通している問題は「非効率な会議運営」。出席者が多い、資料が多い、時間が長いといったことが重なっているのです。また会議時間が長いと本来やらなければならない業務が圧迫されてしまうケースもあります。ある企業の営業部門では、朝夜メールを通じて全業務の中のお客様訪問時間の割合がたった8%であることが明らかになりました。一方で会議の時間を見るとなんと4割近くも占めていたのです。

カエル会議で効率的な会議運営にチャレンジするとそのノウハウを他の会議にも活かすことができ、生産性が高まります。

 では、どうすれば効率的な会議運営ができるのでしょう?いくつかのポイントを会議開始前・終了前に意識することで脱線の少ない議論を行うことができます。(図1) 他にも以下に示すように会議の施策は多くあるので、自チームに合いそうなものをぜひ取り入れてみてください。

<会議1/8>……現状の会議と比べて会議に集まる人を半分に、時間を半分に、資料を半分にすることで会議の無駄を省きます。

<タイマー会議>……タイマーを設置し、議題ごとに時間を測ることで参加者の時間に対する意識を高めます。

<スタンディングMTG>……その名の通り立ったまま行う会議です。会議室を取らなくとも部署内のちょっとしたスペースで実施できます。ある建設コンサルタント会社の社長様が役員会に導入したところ、会議の時間が6時間から2時間に減るという効果がありました。

カエル会議3種の神器とは?―②全部議事録

 議事録にはほぼ結論だけしか書き残さないようにしている方も多いと思います。しかし、カエル会議においては推奨しません。なぜなら、参加できなかったメンバーが結論だけ見ても納得がいかず、参画意識が下がってしまうリスクがあるからです。また、決まりかけたことを再度議論することになった場合、結論以上に途中のプロセスにこそ価値があるためです。 そのため誰がどのような発言をしたのか、できるだけ時系列で記録することを推奨します。(図2)

ただし、気をつけたいのは、議事録に時間と手間をかけすぎないことです。会議が終わってからは議事録を修正することがないように、多少の誤字脱字があっても、会議の時間内で取り終えるように意識しましょう。

カエル会議3種の神器とは?―③アクションシート

 問題点と解決策を個別に考えてしまうと、全体像を把握できず無理な予定を立ててしまいがちです。また、解決策がそもそもなりたい姿に近づくための条件を満たしているのか考えなければ、実行してもあまり効果がなかったという散々な結果になりかねません。

解決策をチームのなりたい姿と照らし合わせ、優先順位をつけて適切なスケジュールに落とし込むことが大切です。その際、役に立つのが「アクションシート」です。(図3)

そもそもなぜその解決策が必要なのか忘れてしまわないように、一番左には問題を併記します。その上で担当者と、右側にスケジュールを記入するのです。

注意すべきなのは多くの解決策を同時期にスタートさせないこと。また担当者=作業者とはせずにプロジェクトマネジャーとして捉え、作業者は別に用意することです。担当者=作業者としてしまうと個々の負担が重くなり、担当者を決めようとしても中々決まらないといったことが起こりがちです。

 ぜひカエル会議実践してみてくださいね!

次回以降は、よくある課題別に解決策を考えていきます。

■レビュー

 「朝夜メール」に続き、働き方の見直しの肝となるのが「カエル会議」。早く“帰る”、仕事のやり方を“変える”、そして人生を“変える”という3つの意味が込められているそうです。「カエル会議」は大体1~2週間に1回、時間は1時間を目安に開催します。「朝夜メール」で問題の所在を明らかにし、個人だけでは解決できないことをチームで解決しようとする際の議論の場です。

 弊社では、飲食店が閉店間際に「蛍の光」を流すのと同じく、ノー残業DAYの終業時刻に音楽を流し、帰宅を促す試みをしています。

 USENが提供するオフィスBGM「Sound Design for OFFICE」は、導入企業の約90%が労働環境の変化を実感しています。ご興味ある方はまずはお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

機能紹介はこちらから(無料)

著者紹介
村上 健太

株式会社ワーク・ライフバランス ワーク・ライフバランスコンサルタント

村上 健太(むらかみ けんた)

【経歴】

2008年 SBI損害保険株式会社入社 管理本部配属。
2012年 株式会社ワーク・ライフバランスに参画。
仕事を抱え込む傾向にある長時間労働のクライアントに対し、効果的なアドバイスを行うことで定評がある。
http://www.work-life-b.com/

連載一覧