コラム

「雨の音」がストレス解消に良いのはなぜ?オフィスBGMによる休憩時の「雨の音」効果

2018/05/18

「雨の音」がストレス解消に良いのはなぜ?オフィスBGMによる休憩時の「雨の音」効果

オフィスBGMとして、音楽と並んで自然音も多く用いられています。その中でも雨の音は人の心を落ち着かせてくれる効果があるため、休憩時などに聴くと心身がほぐれてストレスが消えていく経験をした人もいるでしょう。では、雨の音はどのように心に効果をもたらしてくれるのでしょうか。

雨の音がもたらすリラックス効果

 仕事をしていて疲れたときや落ち込んでしまったときなどに、雨の音を聴くと心が穏やかになってリラックスできます。そして雨の音には、リラックス状態に導いてくれる理由があるのです。雨がもたらすリラックス効果の理由には、以下のようなものがあげられます。

・1/fゆらぎ

 1/fゆらぎとは、自然音の中に含まれる音のゆらぎのことで、きっちりとした規則性はないもののある一定のリズムを持った1/fゆらぎを自然音が持っているといわれています。もちろん、これは雨の音にも当てはまることです。そして1/fゆらぎは、心臓の鼓動などの生体リズムと呼応し合うものであるため、私たちにとって心地よいものとして受け止められるのです。

・高周波で脳からα波を出す

 雨の音をはじめとした自然音には、人の耳では聴こえない高周波が含まれています。人の可聴域を超えた高周波をハイパーソニックといい、これと耳で聴こえる音をともに体感すると、体や心を司る脳機能が活性化されることがわかっているのです。また、ハイパーソニックに触れると脳からα波が発せられ、脳がリラックス状態に導かれるのです。

・水で洗い流されるイメージ

 ここまでは科学的な面について説明しましたが、次に雨の音が持つイメージによる効果をあげます。雨の音は、水滴が次々に落ちて流れる音です。そのため、雨の音によって水で洗い流されるイメージを持つことができるのです。これにより、鬱屈とした心や疲れなどを洗い流してすっきりした気持ちになれるため、雨の音がリラックスに適しているともいえます。

休憩後の仕事効率アップにも

 リラックスした脳の状態は、もちろん睡眠にも効果をもたらしますが、逆に脳の集中を活性化させる力も持っています。むしろ、人の集中力はリラックスしているときにこそ発揮されるといわれており、効率よく仕事を進めていくうえでは脳をリラックス状態に導くのが得策なのです。

 そのため、休憩時間に雨の音を聴いてリラックスした後に仕事に臨むと、緊張状態から解き放たれて集中できるようになり、仕事の効率アップにもつながるでしょう。その他、休憩時の雨の音で落ち込んだ気分をすっきりさせることができれば、よい気分転換になってその後の仕事への切り替えにもなります。

ハイレゾ・バイノーラルビートで臨場感ある音に

 そして、より雨の音でリラックスするには、自分が実際に雨の降る空間にいるかのような臨場感を味わうこともおすすめです。そのために活用されるのが、ハイレゾやバイノーラルビートといった技術です。

・ハイレゾとは

 ハイレゾとは、CDの音源よりもはるかに高い音の再現を可能にした技術で、その再現率はCDの数百倍ともいわれます。そのため、音楽でも楽器やボーカルのきめ細やかな変化や息遣いまでリアルに再現され、オーディオ機器でもハイレゾ対応のものが多く登場しています。

 この微細な音の再現はもちろん自然音にも有効で、雨の音もリアルな臨場感を持って私たちに伝わります。また、その再現率の高さから前述のハイパーソニックを鳴らすことも可能であるため、さらにリラックス効果を得ることができるでしょう。

・バイノーラルビートとは

 バイノーラルビートとは、左右で少しずつ異なる周波数の音を鳴らし、うねりを生じさせる技術です。まず音としての効果は、左右で違った音を出すという特性から立体感のある音となり、臨場感の再現につながります。雨の音にバイノーラルビートを利用すると、それぞれの音の重なりで奥行きのある空間を想像できるのではないでしょうか。

 そして、左右の周波数が異なることで、その差分が脳波に働きかけてリラックス状態をもたらすという効果も期待されます。たとえば、左で聴こえる音が400Hz、右で聴こえる音が410Hzだったとすると、周波数の差は10Hzです。この10Hzとは、前述で少し触れたα波の周波数8~14Hzに相当します。これにより、α波を音で作り出すような効果が得られるのです。

 ただし、バイノーラルビートはヘッドホンやイヤホンで聴くことにより効果を増すものです。そのため、オフィスBGMして社員全員が耳にすることができるのは、ハイレゾ技術で録音された雨の音ということになります。

ちょっとした仕事の合間に聴くのも有効

ちょっとした仕事の合間に聴くのも有効

 上記のように、雨の音には科学的にも検証されたリラックス効果があるため、昼休みに休憩室で雨の音を流すと社員たちの肩の力もほぐれるでしょう。そして午後に向けて気分の切り替えができ、仕事にも精を出してくれることが期待されます。また、昼休み以外のふとした合間に雨の音を聴くのも効果的です。オフィスBGMとして雨の音を流しておけば、社員たちの集中力を発揮するだけではなく、仕事の合間に5分ほど休憩をはさむときの気分転換にもなるのです。

 デスクワークで何時間も集中するのは、どのような人でも難しいものがあります。人の集中は45分程度続くものとされていますが、これはおよそ15分程度の集中を繰り返すことで実現できるものです。また一説では、実際に続く集中力はほんの数秒ともいわれています。そして特に、情報があふれかえる現代においては、人の集中力は減少傾向にあるのです。

 いずれにしても、人の集中はそう長く続くものではありません。そのため、長時間にわたる仕事の合間には、少しずつ休憩をはさむ方がより効率的なのです。そしてこの合間の休憩で雨の音を聴けば、気分の切り替えができて次の仕事もこなしやすくなるでしょう。オフィスBGMとしての雨の音は、社員たちに集中と癒しをもたらします。

CDや自然音チャンネルなどを活用

 では、オフィスBGMに雨の音を取り入れるにはどのような方法があるでしょうか。主には、以下のような方法があげられます。

・雨の音だけを収録したCD

 ヒーリング効果のあるCDは多くリリースされており、その中には自然音を1枚のCDに収めたものもあります。そして、1枚まるまる雨の音というCDも販売されているのです。オフィス内にオーディオ環境が整っていれば、こうしたCDをエンドレスで流すだけでBGMとして活用できますし、曲の切り替えなどの操作も行わずに済むため、導入も簡単でしょう。

・自然音チャンネル

 インターネットラジオなどでは、音楽などのチャンネルがある一方で、自然音もジャンルごとにチャンネル分けされたものがあります。つまり、それぞれのチャンネルが川のせせらぎや小鳥の鳴き声など森の音、海のさざ波の音、そして雨の音などに特化しているのです。インターネット環境を再生機器と接続すれば、雨の音をオフィスBGMとして活用しやすくなります。

 雨の音は、私たちの心を優しく包んでくれる効果があります。その仕組みとして、気分が落ち着くのはもちろん、脳波への働きかけも大きく影響しているのです。また、休憩時に聴く雨の音はリラックスできるだけではなく、休憩が終わった後の仕事への効果も期待されるため、オフィスBGMとして有効な音の1つです。

 そして、これからオフィスBGMのシステム導入を検討しているなら、オフィスBGMをコーディネートしてくれる会社に依頼するのもおすすめです。オフィスに合った音を提案してもらい、たとえば休憩時には雨の音、終業時にはテンポのある音楽などと組み合わせることもできます。オフィス環境や社員たちの仕事の取り組み方改善のためにも、オフィスBGMの工夫を考えてみてはいかがでしょうか。



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