コラム

会社の風習で帰りにくい時でも退社時間を知らせるアナウンスはとても有効

2018/03/22

会社の風習で帰りにくい時でも退社時間を知らせるアナウンスはとても有効

プレミアムフライデーの導入など、プライベートとほどよくバランスを保ちながらの働き方が社会的にも推奨されている昨今です。しかし、退社時間にキッパリ帰りにくい会社も多いのではないでしょうか。そこで、おすすめしたいのがオフィスBGMによるアナウンスです。オフィスBGMを有効活用してみませんか?

働きすぎの弊害

 高度成長期からバブル期にかけては、それこそ24時間でも労働するような「モーレツ社員」「企業戦士」が良しとされていました。しかし、現在では長時間労働は問題視される傾向にあり、働きすぎることへ警鐘が鳴らされています。やはり、無茶な働き方は長い目で見ると社員を疲弊させてしまうからです。

 プライベートを顧みずにワーカーホリック気味に働いて心身に疲労を蓄積してしまい、うつ病などの重篤な疾患を発症してしまう人も少なくありません。また、家族との時間を削ってしまい家庭崩壊に陥った例も数多くあります。

 会社側としても、オフィスを長時間稼働させなければいけないというのは、それだけ光熱費もかさむということです。長時間労働をすれば必ず成果が上がるというものでもありません。むしろ、ダラダラと作業効率が低下した状態で働いているだけというケースも多いため要注意といえるでしょう。

なぜ退社時間に帰りにくいのか

 政府も仕事と生活の調和=ワーク・ライフ・バランスを大切にすることを推進し「カエル!ジャパン」キャンペーンを実施しています。すでにキャンペーンに賛同して、オフィスにシンボルマークを飾る等のアクションをしている会社もあるでしょう。しかし、それだけで退社時間に気軽に帰られる雰囲気を作られるかどうかというと疑問です。

 また、政府はプレミアムフライデーとして金曜日の会社帰りの消費活動活性化をねらい、15時を退社時間とすることを推奨していますが「そもそも毎日の退社時間でさえ切り上げにくいのに、15時に帰れるわけがない」という声もあります。どんなに政府主導でマスコミがキャンペーンを展開しても「帰りにくいオフィス」を変えることはできないのです。

 おそらく、日本の企業で社員全員が残業ゼロという会社はほとんどないでしょう。多くの人が「残業は嫌だ」と思いながら、残業が半ば常識的になっているオフィスで働いていると考えられます。こういった状態をどうにかしたい人は多くても、上からのスローガンではなかなか変わらないのが実情です。

 退社時間に帰りにくいというのは、長い時間働くことを良しとしてきた日本独自のサラリーマンカルチャー由来のもので、一朝一夕に変えることは難しいでしょう。社内報などで定刻退社をすすめられていたとしても、実行するには勇気が必要です。誰か一人でも実践する人がいれば後に続きやすいかもしれませんが、率先して最初の一人になろうという人はそうはいないでしょう。

退社時間をアナウンスするという方法

 退社時間が来たらアナウンスすることで、誰もが帰りやすくするというプランもあります。社内放送などで17時の時報とともに帰宅を促すようなアナウンスを実施している会社も確かにあるようです。しかし、それがどれほど効果的なのかというと疑問です。

 そういったアナウンスとともに帰り支度をすることで「かえって定刻退社することが目立ってしまう」という人もいます。定刻に帰るのは悪いことではありませんが、できるだけ目立たずにいたいという心情があるのももっともなことです。それもまた、日本のサラリーマンらしい心の動きといえるでしょう。たとえ正しくても無理をしてワーク・ライフ・バランスを主張して、かえって社内の人間関係がギクシャクしたりストレスをかかえたりしてしまうようでは本末転倒です。もっと自然な形で定刻退社を呼びかける有効手段はないのでしょうか?

オフィスBGMで退社時間を告知する

 誰もが退社時間にさりげなく気づき、まわりを意識せずに自然に帰路につける環境を作りたいと考えるならば、オフィスBGMの活用をおすすめします。終業時間に決まったBGMを流して、それとなく退社を促すようにしてみてはいかがでしょうか。言葉よりも音楽による告知ならば「いかにも定刻退社」という雰囲気を軽減することができます。

 ただし、退社時間を知らせるオフィスBGMをどんな音楽にするかは少し工夫が必要でしょう。商業施設でよく流れているようなアップテンポのロックなどでは、いかにもこれからアフター5という感じが強くなってしまいます。社内には「帰れるのに帰れない」のではなく「まだ仕事が終わらずに本当に帰れない」という人もいるので、あまり浮かれた曲は控えるようにしたいところです。

 退社時間のアナウンスとしておすすめのオフィスBGMは静かめのクラシックです。毎日同じ音楽を流すことで「この曲が流れたら退社時間」と、社員が認知するようにしましょう。ヒーリング効果も期待できる曲にして「○○さんはもう帰るのか」等、ギスギスした気持ちを抑え、仕事が片付いた時には誰もが気兼ねなく帰れる環境を整えてみてはいかがでしょうか。

オフィスBGMは生産性向上に有効

オフィスBGMは生産性向上に有効

 オフィスBGMは退社時間のアナウンスとして役立ちますが、それだけではありません。生産性を向上させる効果も期待できるので、退社間際だけではなく仕事時間も有効活用してみてはいかがでしょうか。オフィスBGMは社員の作業効率をアップさせるといわれていますが、それには理由があります。

 オフィスの中というのは想像以上にいろいろな雑音があるものです。仕事仲間の私語につい耳をそばだててしまった経験がある人も少なくないでしょう。黙々と仕事をする人ばかりだったとしても、作業に伴う音までは消せません。せっかくの集中がちょっとした物音で途切れてしまうこともめずらしくないのです。

 そこで活用したいのがオフィスBGMです。オフィスBGMにはそういった雑音を消すマスキング効果があります。「音楽が流れていては仕事に集中できないのでは?」という人もいますが、むしろその反対といえるでしょう。音楽によって気が散る音が消されるので、かえって仕事に没頭できる環境を作ることができるのです。

 ただし、どんな曲でも流れていれば良いわけではありません。音楽そのものが気になって仕事に集中できないという状態になってしまってはむしろ逆効果です。静かな曲ならば気にならないかというと、必ずしもそうともいえません。オフィスBGMはどんな曲をどのようなタイミングで流すかが大事なので、一度、専門家に相談してみることをおすすめします。

 オフィスBGMによって作業効率がアップすれば仕事が早く片付き、定刻退社しようと思えばできる人がますます増えることにつながります。退社時間にまだ仕事が残っている人が多いと、いくら自分のやるべきことが終わっていたとしてもなかなか「お先に失礼します」とは言いにくいものです。しかし、仕事が終わっている人の方が多くなれば、より帰宅しやすくなるのではないでしょうか。これまでの「残業が当たり前」から「定時退社が当たり前」の会社へと変わることも夢ではないのです。そうなれば、誰もが定時退社を目指して、ますます作業効率をアップさせようとするでしょう。会社としても光熱費を削減できるなど良いこと尽くめです。そのような良いサイクルを生み出すためにも、ぜひオフィスBGMを活用してみてはいかがでしょうか。



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